Pizza Regina
2年ほど前、市販のピッツァ生地でナポリ風をつくったが、今回は生地も自分でつくってレジーナを焼いてみた。
ほとんどのパン屋で売っている生イーストlevure de boulanger1個 (42g)を買ってきて、その半量の20gを、砂糖二つまみを加えたぬるま湯で溶き、20分くらい置いておく。小麦粉を大きなボウルにとり、塩少々を混ぜ入れる。そこへ生イースト、オリーブ油を加え、手でこねる。5、6分こねていけば、すっかりなめらかになってボウルや手にくっつかなくなる。丸くまとめ布巾でおおって1時間寝かせる。その間にトマトソースをつくるといい(下のコラム参照)。
オーブンプレートいっぱいにクッキングシートpapier de cuissonを敷く。テーブルや台所の作業台に小麦粉を振り、倍くらいにふくらんでいるピッツァ生地を置き、オーブンプレートの大きさに合わせて(28cm×34cmくらい)手のひらで押しつけたり、めん棒でのばしたりしながら、オーブンプレートにおさめる。少しくらい形がいびつになっても気にしない、気にしない。
オーブンを220度に合わせて点火する。
刷毛で生地一面にオリーブ油をぬり、トマトソースをスプーンの背をつかって広げ、熱くなったオーブンに入れる。15分たったらオーブンからとり出すのだが、その間に、マッシュルームは5mm、モッツァレラチーズは8mmほどの厚さに切り分ける。ハムは5cm角に切り分ける。
オーブンからとり出したピッツァ生地にマッシュルーム、モッツァレラ、ハム、黒オリーブ適量をバランスよく並べ、ピッツァに欠かせないハーブ、オレガノをふりかける。オリーブ油も軽く振りかけ、オーブンに戻す。15分もすれば、 モッツァレラがとろりとし、生地にきれいな焼き色がついているだろう。
熱々をほおばれば、ピッツァ職人も顔負けの味だ。とくに、市販品のものでは味わえない生地の香ばしいおいしさ!
4人でピッツァだけで食事というときは、生地を倍用意し、もう一枚はナポリ風にするといい。一枚ですませたいのなら、たっぷりとミックスサラダを添える。(真)
【材料】
生地:type55の小麦粉300g、生イースト20g、ぬるま湯150cc、オリーブ油大さじ4杯、砂糖二つまみ、塩少々。
ピッツァ・レジーナのトッピング:ハム2枚、モッツァレラチーズ150g、マッシュルーム100g、トマトソース(コラム参照)、黒オリーブ適量、オリーブ油、オレガノ(乾燥)。
Pizza napolitaine
レシピの倍の量で生地をつくり、ふくらんだところで2つに切り分ければピッツァが2枚焼ける。1枚めを焼いている間に、クッキングシートの上で生地をのばし、トマトソースをぬっておく。1枚目を食卓に出したら、即座にクッキングシートごとオーブンプレートに移し、まず15分焼く。今回のレシピ同様に15分たったら生地を出し、切り分けたモッツァレラと油漬けアンチョビーを8〜12尾並べオーブンにもどし約15分の辛抱。写真のナポリ風は市販のピッツァ生地を使っている。
Sauce tomate
ピッツァのおいしさはトマトソースで決まる。夏の完熟したトマトがあれば、みじんに切って散らすだけでいいが、今ごろのフランス産トマトは甘みも酸みも薄いので、MuttiとかPettiのイタリアのトマトの缶詰pulpe de tomatesを利用しよう。中鍋にオリーブ油を大さじ2杯とって熱くし、缶詰トマト600g、皮をむいたニンニクを丸ごと3片、砂糖二つまみ、塩二つまみを加える。
バジリコの葉10枚ほどを刻んで加えれば文句なしだ。中弱火にかけて、ときどき混ぜながら40分ほど火を通したら、ニンニクをスプーンの背で押しつぶす。ペースト状になって、大さじにとってかしげても流れ落ちないようになったらでき上がりだ。火からおろし冷ましておく。材料の量は2枚分です。
Origan
オレガノは地中海沿岸原産の、バジリコ同様、シソ科に属するハーブ。生の葉よりも乾燥させた葉のほうが臭みがなくなり、特有の香りがより引き立ってくる。イタリア料理では肉料理のマリナードに入ったり、スープに入ったりと、よく使われる。オリーブ油、ニンニク、タイム、バジルとの相性もいい。ピッツァに欠かせないハーブだ。