フランス政府は、5月11日からの段階的なロックダウン解除の具体策を明らかにした。ウイルス感染リスクを「赤」と「緑」で表した地図上で「赤」の県では中学校再開や、公園を開けることができない。
「赤」の4つの地域圏(31県)のうち、感染者が増えているマイヨットは外出規制を継続。イル・ド・フランス地域圏(パリ首都圏)はロックダウン解除は始めるが、人口の多さと密度の高さなどから特別警戒を要するため、高齢者、持病のある人などは、自己責任のもとに外出規制を続ける、商店は他地域と同じように開店できるが4万㎡以上のショッピングセンターは営業再開不可などとした。
このページでは、日常生活に密接に関わる、移動・交通について扱う。
5月11日からの移動・外出
・自宅から100km以内なら、外出特例証明書が不要になる。
・自宅から100kmより遠くへの移動には証明書が必要。持っていないと罰金135ユーロ。
・自宅から100km以上でも同県内なら許可証は不要。100km以内でも国境は超えられない。
・公共交通機関、飛行機、カーシェアリングもマスク着用は義務に。
・(首都圏のみ)ラッシュ時の公共交通機関に乗るときは、する雇用者が発行する証明書*または、移動の必要性を証明する書類が必要に。
*雇用者証明書
・ラッシュ時 6h30〜9h30 と 16h〜19hは、通勤、急を要する移動に限定。
・雇用者が準備し、社員が携行。有効期限は雇用者が決める。
・職場への到着時間、出発時間を記入する。
・不携行は罰金135ユーロ。
詳しくは「コロナ:パリ首都圏ラッシュ時の交通利用証明書2種。」のページをご覧ください。
鉄道、地下鉄、バスやトラムの駅など
・パリ首都圏は警察、セキュリティー会社なども動員し、駅構内やホームが混雑しないよう入場制限したり、マスク着用、ラッシュ時に交通機関を利用する必要性を証明する書類を持っているかどうかなどをチェックする「衛生特別部隊」を配備。「必要なら2万人動員する」(カスタネール内相)。
・駅構内、ホーム、車内の人数制限を行う。駅に入るのに外で待つことも。
・駅構内、電車内はマスクの着用義務。利用者が持参。不着用の罰金は135ユーロ。
RATP パリ首都圏の交通
・地下鉄は通常の75%(通常4本のところ3本)運行、利用者が特に多い13号線は85%。全自動のメトロ1号、14号線は平常時通り運行。
・RER A線とB線も4本に3本。
・トラムは80~100%。
・メトロ利用者を減らすためにテレワーク継続を推奨
・企業は社員の就労時間帯をずらして混雑緩和に努める。
・ラッシュ時(は利用を就労者のみに限定してラッシュを緩和する。
SNCF フランス国鉄
TGVやIntercités(長・中距離の移動)
長・中距離列車は通常の30%程度運行。
全予約制で、座席の50%が売れると予約できなくなるようにしながら車内の密度を下げる。
マスク着用義務。独自のアプリケーションで、5月11日から3週間、運行される電車の時刻表が見られるようにする。
TER、Transiliens
近距離の通勤などに使われる列車に関しては、通常の50%運行。
リアルタイムで電車の混雑状況を知ることができるようにする。それにより、混んでいない時間の電車に変えることができるようにする。