パリの八百屋に並んでいる葉付きのカブがみずみずしくおいしそう。そこで、前回は見栄えのするキュウリのおつまみだったので、今回は地味にカブの酢漬け。といっても檀一雄の『檀流クッキング』に出ているレシピで、さすがにうまい!
カブの皮をむき、7、8ミリくらいの厚さに輪切りにする。あまり薄く切ると歯ごたえがなくなってしまう。軽く塩を振ってもんで30分くらい置いておくと、甘酢がしみやすくなるだろう。慎重に手で押さえるようにしてカブからにじみ出ている水気を切り、大きな碗にとる。
小鍋に水、塩、酢、砂糖をとり、やや薄めの三杯酢という味加減にして中火にかける。沸騰したら一気にカブの上から注ぐ。カブがすっかりかぶらないようなら、水やら酢やらを足すことにしよう。ハサミで細く切った昆布と唐辛子(ぼくはフランスならではのエスプレット産唐辛子)、さらにやはり細く切ったレモンの皮適量も加えて混ぜ合わせる。ラップして冷蔵庫に入れ、二日目くらいが一番おいしい。新カブならではの甘さを殺さないように砂糖はできるだけ控えめに!(真)