ホウボウ(grondin)は、もちろん日本の魚屋にも時々並ぶけれど、高級魚でなかなか手が出ない。ところがフランスでは地中海や大西洋で水揚げされたホウボウが、魚屋によく置いてあるし、キロ10ユーロ以下と手ごろなのがうれしい。その締まった白身は美味。フランスでは小さめのものはスープに入れたり、大きめはオーブンでローストしたりする。
これを和風に料理するなら刺身がいい。できるだけ大きいホウボウを求めたい。魚屋が少々嫌がっても、おろしてもらうと後がずいぶん楽になる。うしお汁にするとよいだしが出る頭や中骨ももらって帰ること。
魚を扱う前に、つま用に、大根やキュウリをかつらむきしてから細く切り、氷の入った水にしばらく漬けてパリッとさせてから、水気を切っておく。
おろし身を、冷水で洗ってから水気をキッチンペーパーでよくぬぐう。そして皮をはぎ、腹骨をすきとる。さらに、おろし身の頭の方から半分くらいのところまで入っている小骨も抜かなくてはいけないのだが、ボクは面倒だから包丁で切り出してしまう。
盛り付ける皿に、大根やキュウリを盛り上げる。おろし身を薄くそぎ切りにしながら、一枚一枚きれいに並べていけばでき上がりだ。しょう油にワサビというのが一般的だけれど、酢じょう油にショウガの方がうまいと、ボクは思う。(真)
4人分 :
大きめのホウボウ2尾、つま用としてキュウリ半本。