最初にアルティショーを食べた人は飢えていたのかな?

 ボクが最初にアルティショー(アーティーチョーク)と対面したのは、もうひと昔、大学都市の食堂だ。「未知との遭遇」というコトバがぴったりで、目の前に暗い灰緑色の大きな塊がある。ビネグレットソースらしきものが添えられているけれど、二つに切るのか、かぶりつくのか見当がつかない。周りを見たら、外側から一枚一枚ずつはがしては、その先をソースにつけてしゃぶっている。真似をしながらこちらもしゃぶっていく。ゆで過ぎで大したことはないな、と思っていたら芯が現れる。上の部分の毛をナイフで丁寧にはずし、ソースにつけて食べる。クワイに似た軽い苦みがある、なかなかいい、というのが第一印象だった。
 この大きく丸い、カミュと呼ばれるアルティショーはブルターニュ地方の名産。その収穫前の畑を見に行ったことがある。背丈1.5メートルくらいのアザミがみっしりと生えて、まさにジャングル!  その葉の陰に大きくふくらみかけているつぼみ、それがアルティショー。いろいろと品種改良をされてきたのだろうが、とにかく最初にこの朝鮮アザミのつぼみを食べようとした人は、よほど飢えていたか、味への好奇心があった人に違いない、と感心してしまう。今でも、cardonと呼ばれるアザミの柔らかい葉茎を食するが、このcardon、古代から地中海沿岸で栽培されていた。たまたま大きなつぼみがあったので、挑戦してみたのかな。
 現在の南仏の人は、violetと呼ばれるごく小さなアルティショーを好む。(真)

 

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