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Da-Niet|タチアナさんの手料理は、ロシアより愛をこめて。


新連載のDiaspora(729号)で、ロシア語書店〈Librairie du Globe〉で働くナルギザさんが、ロシア料理ならこの店とすすめてくれた〈Da-Niet〉に出かけてみた。昼のコースはアントレ+メインまたはメイン+デザートで14€、三品で17€なので気軽に出かけられる。

タチアナさんが笑顔で迎えてくれて、きょうのお昼のメニューを丁寧に説明してくれる。「アントレは、典型的な赤ビーツ入りのボルシチか、ニシンのソース2種類添え。メインはストロガノフかペリメニというラビオリ。皮はもちろん自家製です」。シベリア鉄道でロシアを横断したばかりの友人といっしょだったので、重ならないようにアントレとメインをとってすべて味わってみることにした。飲み物は、ロシアビール〈オボロン〉(中瓶6€)と、グラスで赤ワイン(3€)。

「モスクワでは『地下鉄はどこ』なんてロシア語で聞くと、若い美人が親切で、その下り口まで連れて行ってくれる」などという土産話を聞いているとアントレが登場。ボルシチは具は少なめの薄味で、生クリームを加え、ロシア名物の黒パンを浸しながら味わった。みごとだったのはニシン。フランス風のニシンの油漬けと違って、身も厚いし、塩味もほとんどなく生のような柔らかさ。少々甘いマスタードソースとの相性が素晴らしい。「ロシア産でないとこうならないんです」とタチアナさん。青島ビールの味を濃くしたようなロシアビールもあったが、ここはウォッカがほし〜い!

ストロガノフもあっさりの味付け。付け合わせはライスではなくソバの挽き割りで、歯ごたえはあるし、その素朴な味わいに舌鼓。外見はほとんど水餃子のペリメニにはキャベツなどの野菜が詰めてあり、薄味のスープが張ってある。皮がもっちりしているのは自家製ならではだ。このペリメニは人気なのか、ロシア人の親子が、まだゆでてないものを買いにきていた。
友人はさらに「ナポレオン」という、かなりカロリーが高そうなケーキも平らげた。二人で声を揃えて「スパシーバ(ありがとう)」(真)

夜のコースは18€/21€。アラカルトでスモークサーモンのブリニ+ピロシキなら28€。ちなみにウォッカを1/4のピシェでとると25€。