●légumes secs
「légumes secs 乾燥野菜」あるいは「légumineuses」は干した豆類のこと。フランス料理で使われる干し豆は、レンズ豆lentilles、エンドウ豆pois cassés、白インゲンharicots blancs (coco、lingot、tarbaisなどの種類がある)赤インゲンharicots rougesなど。中近東料理ではクスクスに入っているヒヨコ豆pois chiches、ファラフェルの原料ソラ豆fèvesなどが欠かせない。一昔前は、「viande du pauvre 貧乏人の肉」などと蔑まれたり、太るからと敬遠されたりしていたが、最近はその栄養価値も見直され、人気が出てきている。コレステロールゼロの良質のタンパク質。繊維質も豊富、またビタミンBやマグネシウムにも富んでいる。調理する時は、どの豆もまず12時間ほど水に漬けて皮を柔らかくすることが必要だ。すでに柔らかく煮込んだ豆が缶詰になって市販されているが、時間がないときなどに便利。
●豆と穀物
肉が高くて買えない開発途上国の人々や菜食主義者にとって、豆と穀物の組み合わせた食事が貴重なタンパク源になっている。たとえばブラジルの国民食フェイジョアーダでは赤や黒のインゲンとガーリックライス、マグレブ諸国ではヒヨコ豆とクスクス粒。インドでは煮込んだレンズ豆とライス、菜食主義者は大豆が原料の豆腐と玄米。