汗ばむような季節になってくると恋しくなる子羊肉の煮込み料理。イタリア風にアンチョビーが入り、唐辛子piment de Cayenneがぴりっと味を引き締める。ドーブ・ド・ブッフのように白ワインで煮ていきます。イタリア料理のレシピ本で覚えた一品だけれど、最近は味を柔らかくするためにタマネギも加えることにしている。煮直した方がうまいくらいなので、友人がやってくる時にも前日に作り置きができて便利。
子羊の肉は4〜6人分として1キロちょっとほしいので、肩épauleを一つ買ってくるのがいい。「Enlevez la palette svp !」と頼んで肩甲骨をはずしてもらいます。これを大きめの角切りにする。
なるべく大きなココット鍋にオリーブ油を大さじ3杯ほどとる。油漬けになっているアンチョビー5枚、唐辛子粉小さじ半杯を加え、肉を加えてまんべんなく焼き色をつける。火は強火です。この作業 2回に分けてやるといいでしょう。ここで塩、コショウするのだが、アンチョビーは塩味がきつかったりするので、塩はごく控えめ。薄切りにしたタマネギを加えて混ぜ合わせたら、辛口の白ワイン250cc、ワインビネガー大さじ6杯、みじん切りにしたニンニク4片を加え、沸騰したら弱火に落としてフタをし、コトコト1時間ほど煮込んでいく。
柔らかくなった肉を網じゃくしなどを使って取り出す。ココットに残っている煮汁を素晴らしいソースに変身させることにしよう。ボウルにアンチョビー4、5枚、唐辛子の粉小さじ半杯、オレガノ小さじ半杯、小麦粉小さじ1杯を入れ、煮汁少々で溶く。煮汁に加え、泡立て器で一気にかき混ぜながら、グツグツというまで火を通す。ここで味見をして、必要なら塩、コショウで味を調える。ピリッと辛く、アンチョビーの風味もきいたソースのおいしさ!
付け合わせには、ゆでたり、オーブンでローストしたジャガイモがおすすめ。ワインはまろやかな軽めの赤がいい。(真)
4人分:子羊の肩肉一つ、アンチョビー10枚、タマネギ1個、ニンニク4片、唐辛子粉piment de Cayenne、オレガノ、オリーブ油、小麦粉、塩、コショウ