Langoustines à l’américaine
ノエルのアントレに、たまのぜいたく、豪華な一品を作ってみよう。ラングスティーヌは活きのよさが命、信頼できる魚屋で買ってくるしかない。大きくなるにつれてぐんぐん値段が上がるけれど、それは味や歯ごたえにそれなりの差が出てくるから。といっても財布と相談するしかありませんね。今回作るソースがアメリカ風à l’américaineといわれているのは、米国に長く滞在したフランス人シェフが、パリに戻ってから考え出したからだそうです。このソース、アルモール風ともいわれるが、ブルターニュ北の海岸地帯アルモールとは何の関係もない。
ラングスティーヌは頭、ハサミ、足をとり、殻から真珠色の身を出す。エシャロットとニンニクはみじんに切る。小麦粉小さじ山盛り1杯と、室温に置いておいて柔らかくなった同量のバターをフォークの背で練り合わせてブール・マニエbeurre maniéを作っておく。
ソトゥーズにオリーブ油少々を入れ、まずラングスティーヌの頭、ハサミ、殻を入れ、強火で炒める。殻の色が朱になったら、コニャックを大さじ3杯ほど注ぎフランベ。やけどしないように気をつけてください。ここへ白ワイン300ccと水100ccを注ぐ。ここでよくダシが出るようにマッシャーなどで頭とハサミをよく押しつぶすことが大切だ。濃縮トマトとカイエンヌペッパーを二つまみほど加え、塩、コショウし、よく混ぜ合わせてからフタをし、中火で10分ほど火を通したらこす。これを別の鍋にとり、しばらく火を通して煮つめていく。
この間に、フライパンにオリーブ油を少しとり、ラングスティーヌの身をさっと炒める。炒めすぎは禁物、ほんとにさっとです。塩、コショウ。これを人数分の、熱くしておいた皿の真ん中に盛り付ける。とろりとした感じに煮詰まったソースにブール・マニエを混ぜ入れ、ラングスティーヌの上からかければでき上がりだ。チャービルの葉cerfeuilを飾って食卓へ。
ワインは、ノエルなんだし、〈brut〉と明記されている辛口のシャンパン。でなかったら、ブルゴーニュ産のシャブリ。(真)