ターザン、といえばつるにぶら下がり木から木へとわたりながらジェーンを救おうと野獣や悪者たちと闘う筋肉モリモリのハンサムな若い男性、という印象が私の頭に残っていた。このたび娘と一緒にケ・ブランリー美術館で開かれている『Tarzan!』という展覧会に出かけ、ターザンは私が持っていた初歩的な知識を超えた人物であることがわかった。
いくつかのスペースに分けられた会場では、アメリカ人小説家エドガー=ライス・バローズが生み出したターザンという人物が、初版から様々な言語に訳され、どのようにコミックや映画、そしておもちゃ、などの分野で活躍するようになったのか、がわかるようになっている。コミック本の原画(1924年からいろんなターザン像が存在するのをご存知でした?)、ターザンに影響を受けた他の作品(動物と自然の味方ターザンは、その後登場するスーパーヒーローの元祖だったのです!)、ターザン映画(一番格好いいのはやっぱりワイズミュラーでジェーンがオサリヴァンのコンビですね)の紹介、 美術館所蔵の美しいオブジェ、そして子供たちには「ターザン特有の言語」がパネルで説明されている。
ターザンをあまり知らなかった娘は、会場でパネルを熱心に読んだおかげで詳しくなった。「ターザンの親は猿!(育ての親という意味でした…)」、「ターザンは人間の言葉が話せないけれど、読み書きはできるんだよ」。夜、帰宅した父親にいろいろ説明する姿がなかなかほほえましかった。9月27日迄。(海)
Musée du Quai Branly: 37 quai Branly 7e
火水日11-19h、木金土11-21h。
大人8.5€、18歳以下無料。
http://www.quaibranly.fr/