パリ市庁舎のLe Petit Nicolas

 フランスで生まれ育った子供なら誰もが一度は手にする本『Le Petit Nicolas』。小学生のニコラとニコラの友だちたちを主人公に、彼らが学校、放課後、家庭で過ごす微笑ましい時間が綴られている。 1959年、AstérixやLucky Lukeの生みの親でもあるルネ・ゴシニーと細い線でパリジャンや音楽家、バカンス中の人々を描くジャン=ジャック・サンペがこのシリーズを立ち上げた。誕生から50年目にあたる今年は、未出版エピソードを集めた『Le ballon et autres histoires inédites』が3月に出版された他、アニメ作品の企画、そして9月には映画も公開(監督はローラン・ティラール)、そしてパリ市庁舎で5月7日まで続くこの展覧会。誕生以来、ニコラと友だちの悪ガキグループはフランスだけではなく世界中の子供と大人たちを魅了してきた。学校が水曜日ではなく木曜日に休みだったり、共学ではなかったり…と時代の違いは感じられるが、子供の目から見た大人の世界、休み時間やバカンス、友情のありかたなどは今でも不変だと思う。
  ゴシニーの手稿、サンペのオリジナルデッサンがテーマごとに展示されていて、ル・プチ・ニコラの大ファンである娘が先頭にたって展示の説明を大声で読み上げる。「この話知ってるよ!」、「見て! アルセスト(ニコラの大親友、いつも食べてばかりいる太っちょの男の子)がまた食べてる!」。子供用に、と入り口で配られる小さな冊子とにらめっこしながら見学はにぎややかに進んでいく。「君の学校を描いてみよう」と小さな机にデッサン道具が用意された最後の部屋で娘はニコラと自分を一緒に描き、サインして出口で提出。(海)

Hôtel de Ville : 29 rue de Rivoli 4e
月-土10-19h(日祭日休)。入場無料。