Rama Yade– セネガル生まれ。30歳で人権担当相に。

 ラシダ・ダチ法務相、ファデラ・アマラ都市政策担当相に続いて、ラマ・ヤデ人権担当相(30)が登場。先の二人同様 “minorite visible”(左欄の “dico” 参照)に属するといってもいい大臣だ。
 1976年、セネガルのダカールに生まれる。父は、センゴール大統領の特別秘書、母は歴史の教師だった。11歳の時に、父が外交官としてフランスに派遣され、家族揃ってオ・ド・セーヌ県のコロンブ市に住むようになる。その後父は単身帰国。母はイスラーム信者だが、ラマと彼女の妹二人を、進学校として評判のいいカトリック系の高校に入れる。負けず嫌いのラマは、勉学に励みエリート校の政経学院(Sciences Po)に入学。ディプロム取得後は、2005年まで上院に属するテレビ局の幹部として活躍。2005年に民衆運動連合UMPに入党し、翌年にはUMP内のフランス語圏問題委員に選ばれる。ラマ・ヤデ氏は、移民2世などを対象に「ポジティブな差別」を主張するサルコジ氏に魅せられ、サルコジ氏も、彼女の歯に衣を着せない話しぶりに「まれな真珠」を見つけたとし、大統領選挙戦の切り札にすることを決意する。この黒く美しい真珠は、社会党幹部とのテレビ討論会などでも一歩も引かず、相手をたじたじとさせる才能を発揮。そして、サルコジ大統領の一押しで、6月19日、人権担当相に抜擢される。就任してからも、来仏中のコンゴ共和国のサス・ヌゲソ大統領との会見を、人権問題に関心を払っていないと断るなど、気の強さは変わっていない。
 「minorité visibleを代表しているとは思わない。私はフランスを代表しているのです。ことあるごとにその人の肌の色を指摘することは、その人の可能性を狭めてしまうことになる。私は、フランスという私の国のために人権を守る使命を果たしたい」。イスラームを信じ、夫は社会党員。(真)

Dico
minorité visible
(ミノリテ・ヴィジーブル
女性名詞)

 昨年、マルティニーク島出身の黒人、ハリー・ロゼルマックさんが、夏の間TF1のニュースを担当することになって、大きな話題になったが、それも、今もって “Une minorité visible est invisible pour les médias(ひと目でミノリティーとわかる人たちは、メディアにとっては透明人間)” という状況があるからだろう。”minorité visible” というのは、フランスでなら、黒人、アラブ人あるいは東洋人といった、欧州人種とは明らかに外見が異なる人たちのことを指す。駅などで黒人の若者たちなどが、”contrôle au facies(顔つきのせいで調べられる)” のも、”minorite visible” に属しているから。カナダでは、 “minorité visible” が法律上「原住民以外で白人種でなくて白い肌を持たない人たち」と定義されていて、彼らが雇用されるときに差別されないようなさまざまな措置がとられているという。フィヨン内閣に関する新聞の記事なので “minorité visible” の “visible” を強調していたりするのに出会うけれど、それは、ダチ氏、アマラ氏、ヤデ氏など、移民系の女性閣僚が「目立っている」からだ。(真)


 

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