Guy Moquet– サルコジ大統領を感動させたギ・モケ。

 大統領に就任した翌日、サルコジ氏はブローニュの森で開催された第二次大戦中のレジスタンスを讃える式典に参列し、女子高校生が読み上げる、ギ・モケが銃殺される直前に書いた手紙に涙を隠せなかった。
 ギ・モケは1922年10月パリに生まれる。父のプロスペールは国鉄の機関士で、1926年に共産党員になり、機関士組合の幹部として活躍。1936年の選挙で下院議員に選ばれ、人民政府樹立に一役買う。当時14歳の息子ギは、パリ17区のカルノ高校在学中だったが、そんな父が誇りだったという。「14歳の割りには早熟で、一人前に政治のことを話していた」と従妹のドニーズさん。1939年、独ソ不可侵協定が結ばれた際に、共産党解散令が出されるが、父、プロスペール・モケはそれに抵抗して、同年10月に逮捕され、5年の懲役刑を受けアルジェリアの刑務所に移送される。こうした情勢に怒りを感じたギは、即座に共産党青年部に加わり、1940年6月、ドイツ軍がパリを占領してからは、ビラを配るなど積極的にレジスタンス活動を行う。同年10月13日に逮捕され、裁判では無罪になるが、シャトーブリアンの収容所に移送され、1941年10月に、共産党員でレジスタンスに加わっていたシャルル・ミシェルやジャン=ピエール・タンボーらと共に銃殺される。
 「僕は死にます! 愛するお母さん、くじけないでください。僕は、僕の前に死んでいった人たち同様に気を強くもっています。もちろん、もっと生きたかったけれど(…)17歳半の人生は短かったけれど、少しも悔いはありません。あなた方を去らなければならないということを除いては…」
 サルコジ大統領は、「このギ・モケの最後の手紙を、フランス全国の高校で新学年の最初の授業で読み上げられるようにすることが、私の大統領としての最初の決断です」と語った。(真)