フランス南西料理を代表するカモ料理が味わいたければ、こんな気取らないレストランを訪れたい。この日はちょっと汗ばむくらいの陽気だったので、友人はフォアグラのポワレ(12.95€)と豚肉コンフィの冷製(8.70€)、私はフォアグラのシャーベット アスパラガスのクリーム添え(8.80€)とカモ胸肉のロースト(9.70€)を注文。ワインは白、極甘口のソーテルヌ(4€)とモンバジヤック(2€)をグラスワインで頼んでみた。
シャーベット状のフォアグラは初めての体験。前菜のフォアグラ料理が9種もある店ならでは。南西料理は脂っこく冬向きの料理と思っていたが、涼しげな料理もなかなか。友人のプルーンが添えられた温かいフォアグラも定番らしい確かなおいしさ。これこそごちそう! と嬉しくなる料理だ。
メインのカモのローストは、こんがり香ばしく焼けた皮に鮮やかなピンク色の肉、ほとばしる肉汁…。シンプルながらも味わいがある。つけ合わせのサルラ風ジャガイモもガチョウの脂のコクがあってとてもおいしい。友人はあえて豚肉料理を選んだのだが、ここにもご主人コンビーさんのこだわりが。発酵前のブドウ果汁のもろみのマスタードをつけて食べるのが面白い。
デザートにはプチ・クレームブリュレ(3.25€)を。フォアグラ用の型に入れられ、表面を飴色に焦がされたクレームブリュレは、量もちょうどいい感じで、満腹でもすんなり胃におさまる。
寒くなってきたら店自慢の特製カスレ(10.45€)をぜひとも試したい。豚肉、ソーセージ、カモのコンフィとインゲン豆が入った、体が温まる南西料理の代表格だ。店内ではカモのコンフィやフォアグラの缶詰も販売している。レストランでの材料と同じく、仲介業者を通さず、直接産地より仕入れているので安価で品質も確かだ。(里)
Domaine de Lintillac
Adresse : 20 rue Rousselet, 75007 Paris , FranceTEL : 01.4566.8823
アクセス : M° Duroc
日月休