ブルターニュ地方のキオスクならどこにでも〈ブルトン〉という月刊誌が置いてある。その最新号の表紙を飾っているのは、なつかしのミュージシャン、アラン・スティヴェル(62)。1972年に、彼がケルトのハープを弾きながら熱唱しているオランピアのライブ盤が発売され、なんと150万枚を売り尽くし、当時友人の家に行くと誰もが聴いているような名盤だった。この成功をきっかけにブルターニュ音楽はフランス中に浸透。今でもスティヴェルは、各地のブルターニュ音楽祭や民俗音楽祭に欠かせないミュージシャンになっている。 ブルターニュ出身の父親は英語の通訳をやっていたが、ブルターニュ文化普及に熱心で、失われていたケルトハープを自らの手で復活させた。その情熱を受け継いだスティヴェルは9歳の時からこのハープを演奏し、13歳の時に伴奏者としてすでにオランピアのひのき舞台を踏んだという。「数十年前と比べてブルターニュ人は劣等感を持たなくなってきている。大多数がブルターニュ語を保存することに賛成なのはうれしいことだ」(真) |
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