今度は何を入れてケークを焼こうかな? Cake aux deux olives

 英語のcakeはケーキ一般を指す単語だけれど、それがフランスに渡るとケークと発音されるようになり、発酵生地に果物の砂糖漬けや干しブドウを加え、アーモンドスライスを振りかけ、長方形の型で焼いたものだけを指すようになる。やはり発酵生地を使い、そこへハムやスモークサーモン、ツナやさまざまなチーズ、アルティショーや乾燥トマトなどを混ぜ込んで長方形に焼いたものもケークと呼ばれる。友だちをたくさん招いた時のおつまみや前菜に便利だからぜひ覚えておきたい。
 まずオーブンの目盛りを180度に合わせて点火する。ケーキ用の型moule à cakeにバターを塗り、薄くまんべんなく小麦粉をはたいておく。
 大きなボールに卵3個、オリーブ油と牛乳をそれぞれ100cc、塩ふたつまみ、コショウ少々を挽き入れ、泡立て器を使ってよく混ぜ合わせる。ここへふるいにかけた小麦粉180グラムとベーキングパウダーlevure chimique(alsacienne)一袋を入れ、やはり泡立て器を使って均一な生地になるまで丁寧に混ぜ合わせる。
 さらに、おろしチーズ、さいの目に切っておいたベーコン、黒と緑のオリーブ、タイム小さじ1杯を混ぜ入れる。
 以上の生地を型に静かに流し入れ、50分くらい焼いていく。焼き上がっているかどうかは、ナイフの先を刺してみて、それが乾いて出てくるようになったらOKだ。しばらく冷ましてから型から抜くことにしよう。熱いうちにやるとケークがぼろぼろになってしまいます。
 まだちょっと温かいくらいがいちばんおいしい。薄く切ってから食卓に出せば、ビール、パスティス、白ワインなどのおつまみに最適だ。大人数のパーティーなら、このケークを何種類か作るといい。みんなに喜ばれること間違いなし。(真)

卵3個、小麦粉180g、ベーキングパウダー1袋(11g)
オリーブ油100cc、牛乳100cc、ベーコン100g、
おろしたグリュイエールチーズ150g、
緑のオリーブ100g、黒オリーブ50g、
タイム小さじ1杯、バター、塩、コショウ


●levure chimique (alsacienne)
 ベーキングパウダー(ふくらし粉)のこと。水分が加わると即座に炭酸ガスを発生し、パイ生地やパン生地などをふくらませる効果を持っている。生イーストと違って生地を寝かせておく必要はない。11g入りの小袋に入って市販されている。重曹(重炭酸ナトリウム bicarbonate de sodium)でも代用できるがいささか苦みが残る。

●olives dénoyautées
 今回のレシピで使うオリーブは、食べやすいように、緑も黒もどちらも種抜きのものを使うけれど、自分で種を抜くのは大変だ。〈olives dénoyautées〉と明記された瓶入りや缶詰が市販されている。

●さまざまなケーク
 塩味のケークは、中に何が入っても、卵3個、小麦粉180g、ベーキングパウダー1袋、オリーブ油100cc、牛乳100ccという生地の分量は同じ。オリーブ油の匂いが気になる人は、ヒマワリ油huile de tournesolと半々、あるいはオリーブ油50cc+バター100gにしてもいい。焼き時間は45分から50分です。
 ロックフォールチーズ入りケーク:生地+おろしチーズ100g+さいの目に切ったロックフォールチーズ200g+クルミ150g。
 乾燥トマト入りケーク:生地+おろしチーズ100g+細かく切った乾燥トマト200g+ケッパー50g+みじんに切ったバジリコ1束。
 スモークサーモン入りケーク:生地+おろしチーズ100g+細かく切ったスモークサーモン150g+みじんに切ったアネット1束。
 ハム、ソーシソン入りケーク:生地+おろしチーズ75g+それぞれさいの目に切ったベーコン100g+ソーシソン100g+ハム100g。

●Cakes sales/sucres
 〈Tendance recettes 流行のレシピ〉とうたったシリーズには、『夏のサラダ』や『カルパッチオとタルタル』など、カラーの写真も美しく、思わず手が出そうなものが多い。この『Cakes salés/ sucrés』もこのシリーズらしい内容で、今回のレシピもこの本に出ている。山羊チーズ入りやツナ入りのケークのレシピも試してみたが、きちんと作ることができた。もともとケークは、オーブンがあって、水気が出そうな材料を入れなければ、そんなにむずかしい料理ではない、ということかな。(真)



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