タラのソテーに緑あざやかなホウレンソウ。 Lieu saute aux epinards

 魚屋には大きなタラ科の魚が丸ごと何種類か、切り身用に並んでいる。その中でもキロ6ユーロ前後と格安なのが〈lieu noir〉。これを厚めに切ってもらって4切れ買ってくる。
 この切り身を、レモン1個の搾り汁、オリーブ油大さじ4杯、おろしたニンニク1片、タイム少々、ローリエの葉2枚、それにコショウを挽き入れたタレに2時間ほど漬け込みたい。好みでは白ワイン風味やカレー風味にするのもおすすめだ。途中で何回かひっくり返します。
 この間にホウレンソウの準備。ホウレンソウはなるべく若葉で緑のあざやかなものを1キロ買ってくる。固い柄はとり除き、大量の水で丁寧に洗ってからザルにとり、大鍋で塩ゆで。ホウレンソウのゆで加減は好みだが、ボクは歯ごたえがあってほしいので、ホウレンソウを加えて再沸騰したら20~30秒くらいでざるにとり、緑がきれいに残るように冷水で一気に冷ます。再びざるにとり、軽く絞って水気を切っておく。
 切り身をタレから引き上げ、塩を振りかけ、小麦粉をまんべんなくまぶしつける。フライパンに植物油とバターを半々にとり、熱くなったら魚を入れる。火は中火。4、5分ほどできれいな焼き色がつくだろう。ひっくり返し、少々火を落とし、もう片面も美しく焼き上げる。切り身が厚いときは、途中でフタをした方が火が通りやすい。焼き上がったら、ホウレンソウができ上がるまで、弱火のオーブンにでも入れて冷めないようにしておくといい。 
 なるべく底が広いフライパンを用意し、バター大さじ2杯を加えて強火にかける。バターが溶けたらホレンソウを加える。バターがまんべんなくからまるようにしながら数分炒めていくのだが、ホウレンソウがパサパサしすぎているようなら、少々差し水をするといい。塩、コショウ。即座に魚に添えて、食卓へ。
 魚の白身にホウレンソウの緑が映える。ワインはサンセールの白で決まり。(真)

●Lieu noir / lieu jaune
 タラ科の魚lieuにはnoirとjauneがある。前者は全体が灰色で、後者はやや褐色がかっている。切り身用に丸ごと並んでいることが多いが、小さめのものは、おろし身になって売られている。lieu jauneの方がうまいという人もいるが、値段も50%以上高い。どちらも脂肪分の少ない白身で、ソテー、フライ、包み焼きなどに向いている。

●ホウレンソウ épinard
 フランスのホウレンソウというと、日本と比べてずいぶん葉が大きくなるのを待ってから収穫されていた。ぐつぐつ煮てすっかり柔らかくしてから、バターやクリーム風味で食べるこれまでの調理法なら、これでよかったのだが、最近は、ヌーベル・キュイジーヌが家庭にまで普及して、さっとゆでてから歯ごたえを残すようにしたり、生のままサラダに、という人が増えてきたため、ホウレンソウも、まだ緑が明るい若葉状で収穫されたものが売られるようになってきている。もちろん、若葉状の方がキロ3.50~4.50と値が張るのは、致し方がない。冷凍ものもなかなかおいしいので、常備しておくと重宝する。
台所のフランス語

●darneとpaveの違い
 darneというのは、サケsaumon、真ダラcabillaudなど丸みをおびた大きな魚を、中骨ごと輪切りにしたもので、一切れ150~200グラムになる。pavéは「敷石」という意味で、pavé de viandeは、グリルやソテー用に厚く切り分けられた肉片。

pavé de saumonやpavé de cabillaudとあったら、サケや真ダラのおろし身の厚いところを長方形に切り分けたもの。こちらの方が食べやすいので、子どもたちには喜ばれる。


 

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