ナントの旨いものはジモティに聞け!
私のナントの旅の水先案内人は、以前ナントに住んでいたこともあるステファニーさんとグザヴィエさんのカップル。まずは毎週土曜の午前中にヴィアルム広場Place Viarmeで開かれる蚤の市へ。ガラクタも多く楽しい雰囲気。コレクターが多いらしく、カンペールなどのブルターニュの陶器を多く見かけた。続いて私たちが向かったのは、ステファニーさんの知り合いの菓子職人おすすめのチョコレート店Guerlais。量り売りの各種チョコ(5.30€/100g)と、ナント名物の飴ベルランゴをもじったGuerlingots(小4.05€)を購入。ゲルランゴは、ベルランゴ同様、色とりどりの三角錐のチョコレートだ。中にはナッツやオレンジピール、パリパリのプラリネが入っていて美味。量り売りのチョコは、特にライムとシナモン、プラリネ味のが気に入った。 早くも腹ペコの私たちは、Jauneというクレープ屋さんへ直行。ボリューム満点のPave Nantaisを注文。”田舎風”のパヴェは、チーズ、卵、ベーコン、じゃがいも、オニオン、マッシュルーム入りでこんもり厚みのある四角い形(8€)。腹ごなしの散歩は、「日本庭園があるのよ」というIle de Versaillesに。ロワ−ル川の支流、エルドル川に浮かぶ中州のベルサイユ島は島全体が公園だ。中心にあるMaison de L’Erdreでは、付近に生息する川スズキやウナギなどが水槽に泳いでいて興味深い。翌日は、ブルターニュ公の城の目の前にあるLe Pont Levis でランチ。13€のコースから、ブナの木で薫製にした〈サーモンの生ハーブ風味クリーム添え〉と〈サーロインステーキの網笠茸ソ−ス〉を注文。サーロインは3€の追加が必要だが、アラカルトで頼めば21€もするので断然お得。”Extra tendre”とうたっているだけに、肉は柔らかく、火の通し加減も抜群で美味しかった。午後はジュール・ヴェルヌ博物館Musée Jules Verneへ。Maritime駅でトラムウェーを降りて坂道をてくてく登ると、ナントの町を港側から一望できる高台へ着く。家族連れで賑わう館内では、ナント出身の作家ジュール・ヴェルヌが書いた冒険小説のそれぞれの舞台を示した世界地図や、初版本、挿し絵などの展示があり、眺めているだけでワクワクもの。『80日間世界一周』や『海底二万里』など、読み直してみようかなという気になった。(里)