Exposition ” 50 ans dans l’œil de Libé “
全国紙「リベラシオン」は昨年(2023年)、創刊50周年を迎えた。ジャン=ポール・サルトルとセルジュ・ジュリーを中心に、1968年の学生運動のなかにいた記者やカメラマンらが集まって1973年2月に始められた。リベラシオン編集部が50万部のアーカイブを国立古文書館に寄贈したことを機に、その一部が古文書館の中庭に展示されている。
アンリ・カルティエ=ブレッソン、レイモン・ドゥパルドン、セバスチャン・サルガド、ソフィー・カル…ほか、秀逸の写真を編集部にもたらす写真家たち。遊びごころと諧謔(かいぎゃく)に満ちた大見出し、大胆なレイアウト、社会を観察する ”リベ” なりの視点。日刊紙のなかでも特別な存在だ。何か大きな出来事が起こるとリベラシオン紙がそれをどう扱うか、いつも気になるところだ。
大判に引き延ばされた、サルトルの死(1980年)を報じる一面、ミッテラン大統領選出(81年)、アラブ系移民2世たちの平等を求めるデモ(83年)、ベルリンの壁崩壊(89年)、ルワンダ虐殺(94年)、エイズ蔓延、2002年の大統領選では初めて極右候補ル・ペン(父親ジャン=マリ)が決選投票に残り、シラクに投票して極右を阻止しようとよびかけるフランス史上記録に残る大行進。歌手バルバラの死(97年)、オランド政権下での同性婚の合法化(2013年)、風刺週刊誌「シャルリー・エブド」の襲撃事件(2015年)とその後の大きなデモ、黄色いベスト運動、ノートル・ダム大聖堂火災(2019)、ウクライナ戦争…。
50年間のフランスと世界を切り取った、一面や紙面に掲載された写真。それらの出来事だけでなく、それを知った時の自分とが蘇ってくる。無料。 (2月18日まで)
Archives nationales - Site de Paris Cour d'honneur
Adresse : 60 rue des Francs-Bourgeois, 75003 Paris , FranceTEL : 01.40.27.64.20
アクセス : Hôtel-de-Ville (ligne 1), Rambuteau (ligne 11), Arts et Métiers (ligne 3)
URL : https://www.archives-nationales.culture.gouv.fr/exposition-liberation
火休、月〜日 8h-18h。入場無料。