Le Tambour –中央市場当時のエスプリを再現。

 「庶民的な魅力に溢れた美味しいビストロがある」という口コミをキャッチし、早速レアール近くのLe Tambourへ。店内には、古書、抽象画、ソクラテスの胸像、店の守り神シャーマン像など屋根裏部屋のお宝的オブジェがひしめく。カウンターを取り仕切るのは豪快な白ヒゲ店長アンドレさん。「この店は69年に閉鎖されたパリのレアール(中央市場)のエスプリにこだわり続けている」。そのエスプリとは、大きな声が飛び交う活気溢れた空間で、新鮮な食材を使ったフランス伝統料理をたっぷり味わってもらうことだ。 
 まずは、フォアグラ、砂肝、カモ肉、生ハムが寄り添ったボリューム満点のサラダSalade landaise(11€)と月替わりの赤ワインChâteau Haut-Meneau 1999(グラス3€)を注文。
 そして食欲がのってきたところで、お店の自慢料理、アンドゥイユや豚足にも惹かれたけれど、まだ人生で一度も口にしたことのないタルタルステーキ(11€)に挑戦してみた。生の肉だから素材の良さがすぐに客に判断されるわけだが、ケーパーなどのスパイス類の爽やかさと新鮮なお肉のまろやかさが口の中で溶け合い、文句なしの美味だった。
 さてこのお店は平日でも大変な混雑、しかも予約は基本的に受け付けない。だからディナー時間開始の20時30分過ぎに行くとすでに満席の確率が高いので、対策としては19時台にはもうカウンターで一杯始めつつ、テーブル席を狙い始めるといい。待つ甲斐はある店なのだ。(瑞)

*41 rue Montmartre 2e
01.4233.0690 無休24時間営業