フランス語の歌優先です。

 ラジオで朝6時半から夜10時半まで流される歌の40%以上はフランス語の歌でなくてはいけないという法律が、1996年から施行されている。さらにその半分は新譜あるいは新人の歌でなければならないというフランス語保護政策だ。
 世論調査機関”IPSOS Music”が、フランスの主要29局で流される全曲目を月単位で分析、国の諮問機関CSA(視聴覚高等評議会)やSACEM(著作権協会)などに報告している。1998年9月を例にとると、France Inter 61%、Cherie FM 46.8%、 RTL 52.6%などで、いずれも合格。違反局にはCSAが警告を出し、改善されなければ、放送の合間に違反していた旨を告げるメッセージを流させたり、一時放送中止という厳罰もある。調査方法はというと、対象局の全放送を常時DATに収録した後、曲名、歌手名、ジャンル、使用言語などのデータをデジタル信号として分類、蓄積。ここまでが自動で、最終的には数人のスタッフが、コンピュータ上で音を確認しながら整理している。
 フランスのラジオでより多く流してもらうには、フランス語で歌わねばならない。この規制は、アルジェリアをルーツとする音楽、ライなどの姿も変えることになる。ハレドがJ.J.ゴールドマンと共作し大部分フランス語で歌われる”Aicha”が、96年後半ラジオから繰り返し流れていた。こんな流れがそのまますべてのライの歌手たちの思いか? たとえば、トレネの”Douce France”を歌ったことがあるタハの最新アルバム”Diwan”は、全曲アラビア語で歌われている。
 英語文化の浸食から身を守ろうとして始まったこのフランス語保護政策は、その一方で、他の文化を浸食しつつ新たな道を開かせ、結果としてはフランス文化を豊かにしているといえるだろう。

(あ)


 

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