時には大人びて、時には幼稚な13歳。 ROSIE 監督 : パトリス・トーイ


初っぱなから、タイトル・ロールを演じる女優(と呼ぶにはまだ幼い)ロージー役のアランカ・コペンスの表情が、仕草が、我々をこの映画の世界に惹き込む。あどけなさとふてぶてしさが混在した思春期を、そのまま体現していて眩しいほどだ。ロージーは今、感化院のような施設に入れられている。ここに至るまでの彼女の軌跡をこの映画は語る。
ロージーは、母のイレーヌと二人暮らし。この母娘は強い愛情の絆で結ばれている。が、イレーヌは、まだ若い。自分が子持ちであることを隠すために、姉妹を装い、人前、特に自分のボーイフレンズの前ではママではなくイレーヌと呼ばせている。イレーヌがボーイフレンドを家に招ぶと、小遣いを渡されたロージーは外で時間を潰さなくてはならない。そんな時、ロージーは近所の鉄塔の上の秘密の隠れ家に行く。ロージーは、最高にハンサムで、自分の最良の理解者であるジミーを恋人に選ぶ。その頃、家に厄介者が転がり込む。母に金の無心ばかりしている叔父のミッシェルだ。彼の存在は、日増しに母娘の生活をむしばむ。そればかりか母の幸せを妨害するようなミッシェルの態度、それをロージーは断固許せないと思い始めた…。
『Rosie』は、ベルギーはフラマン語圏のパトリス・トーイ(女性)監督の処女長編。夢想する少女、イレーヌの世界を捉える時は、カメラ・アイも一緒に舞って、現実の世界に引き戻されると、着地する。その中でロージーもやがては大人になってしまうのだろう。目出たいような、残念なような…。ベルギー映画はあなどれないぞ! 小国で映画製作本数など少ないはずなのに、大した映画が現われる確率が高いのだ。(吉)


 

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