”Un verre ça va, deux verres bonjour les dégats!”「一杯ならいいけれど、二杯になると、コンニチワ大災難!」という、アルコール飲料の飲み過ぎに注意をうながすテレビ・スポットが流れていましたネ。2、3杯くらいは平気、と飲酒運転はあとを絶たず、週末には交通事故が多い。 そうはいっても、フランスではワインを飲むことも文化(?)で、飲酒に関する俗語の豊富さにはビックリです。 ”Je vais rincer la bouche”などと口実をつけて飲み始めた”pilier de bar”(バーの常連さん)、”remonter l’ascenseur”あるいは”rhabiller les orphelins”(どちらも空になったグラスにワインなどをつぎ直すこと)を繰り返し、”un gros qui tache”(質のよくない赤ワイン)を、”boire comme un trou” (ウワバミのように飲んでいる)とどうなるか・・・
“Il a un verre dans le nez”とすっかり酔っぱらってしまう。 この酔っぱらった状態を指す表現は実に豊富。cuit, goudronné, asphyxié, retourné, flingué, raideなどと容赦ない。その酔い方も、soûl comme un âne, comme une grive, comme un cochon は許せるとしても、comme 36 cochonsはあんまりだし、comme un Polonaisは、ポーランド人に失礼。 挙句の果ては、degueuler, gerber, évacuer le couloirと胃が飛び出しそうな悲惨な苦しみに襲われる。そして翌日は間違いなくgueule de bois (二日酔い)。
*”Robert Giraud / L’Argot du bistrot”参照。Marval社発行。