Harry dans tous ses etats N° 409 1998-02-01 ウディ・アレンの作品は彼自身の心の葛藤や経験に基づいていることが多い。この新作は彼自身を回顧し分析しているという意味で、今までの彼の作品の集大成になっている。 流行作家ハリー(アレン)は、自分自身の恋愛や家族のことなど、すべてを作品の題材にしてきたが、創作意欲をなくしてしまう。そこで自分の過去と作品を回想し始める。 みながいうようにハリーはアレン自身で、ハリーの回想はアレン自身の体験に基づいた空想と創造の世界なのだが、ナルシズムともとられがちな「私的な話」を諧謔的に処理するアレンの手腕のすごさに感心してしまった。 (海) Share on : Recommandé:おすすめ記事 クラピッシュ監督初のカンヌ公式作品『La Venue de l’avenir』。 2025年 カンヌ映画祭だより② 初カンヌの石川慶監督ほか、日本映画百花繚乱の年。 【シネマ】『 Partir un jour 』カンヌ映画祭の開幕を飾る、フランスのミュージカル映画。 第78回カンヌ映画祭ラインナップ発表。早川千絵監督・初コンペ入り!世代交代が進み、巨匠感は薄めに。 第5回ランス・ポラー映画祭 黒沢清監督のオマージュ上映と無料の映画レッスン(マスタークラス)も。 【シネマ】闘牛士の孤独が映り込むドキュメンタリー。『Tardes de soledad』