Harry dans tous ses etats N° 409 1998-02-01 ウディ・アレンの作品は彼自身の心の葛藤や経験に基づいていることが多い。この新作は彼自身を回顧し分析しているという意味で、今までの彼の作品の集大成になっている。 流行作家ハリー(アレン)は、自分自身の恋愛や家族のことなど、すべてを作品の題材にしてきたが、創作意欲をなくしてしまう。そこで自分の過去と作品を回想し始める。 みながいうようにハリーはアレン自身で、ハリーの回想はアレン自身の体験に基づいた空想と創造の世界なのだが、ナルシズムともとられがちな「私的な話」を諧謔的に処理するアレンの手腕のすごさに感心してしまった。 (海) Share on : Recommandé:おすすめ記事 本物の少女の”声”を使ったガザ映画『La Voix de Hind Rajab』 第19回 キノタヨ現代日本映画祭20年の節目、女性映画人を表彰する「岸恵子賞」創設。 【シネマ】 L’INCONNU DE LA GRANDE ARCHE 不当に無名な新凱旋門の設計者 斬新な表現が集まる日本の無声映画特集、パテ財団で。 【シネマ】イラン人監督の本年度を代表するフランス映画。 【cinéma】パレスチナの人が何を感じているのかを、人間的な視点から知りたかった 〜『手に魂を込め、歩いてみれば』