Gratin de riz aux crevettes
ごはんがお椀に2杯とか3杯とか残っているとチャーハンになるが、グラタンも悪くない。ごはんのグラタンときいてしり込みしてはいけない。残りごはんの雑炊大好きの人はぜひ試してほしい。このグラタン、子どもたちが小さいときの好物だったので、よく作ったものだ。エビは、生エビならあらかじめゆでなくてはいけないけれど、魚屋で売っているゆでられたエビを使えば簡単、同じようにおいしくできる。
まずゆでエビの頭を切りとり、殻をむき、二つか三つに切り分ける。その頭を鍋にとり、ひたひたに水を入れ、ローリエの葉を加えて中火にかける。マッシャーやフォークで頭を押しつぶすようにしつつ、沸騰してきたら弱火に落とし、10分くらい火を通したら、こして冷ましておく。
次はソース・モルネーsauce Mornayを作る。上記のエビのだしに牛乳を足して600ccにする。このミックスを牛乳のかわりに使って、コラムを参照しながらソース・ベシャメルを作る。そこへおろしチーズを混ぜ入れ、それがすっかり溶け、グツグツ泡が立つようになるまで木のへらで混ぜ合わせていけば、ソース・モルネーだ。
オーブンの目盛りを180度に合わせて点火する。
冷やごはんはくっついているので、ボウルにとって電子レンジで数分温め、フォークなどでよくほぐし、バターをたっぷり塗ったオーブン皿に入れる。切り分けておいたエビとソース・モルネー、あったら冷凍グリーンピース適量をゆでたものも加え、均一になるように丁寧に混ぜ合わせる。パン粉chapelureを振りかけ、小さく切り分けたバターをところどころに置き、熱くなっているオーブンの上段に入れる。きれいな焼き色がついたら即座に食卓へ。熱々をフーフーいいながら味わう。トマトなどが入ったサラダを添えれば、立派な一食だ。
ワインならあまり辛口でない白。ベルギー産のレフLeffeやアフリゲムAffligemなどコクのあるビールもよく合う。(真)
4人分:残りごはんお椀2、3杯、ゆでエビ400g、グリーンピース適量、パン粉大さじ2杯、バター、ローリエの葉1枚
エビ風味のソース・モルネー:バター50g、小麦粉50g、エビだしと牛乳のミックス600cc、コンテやエマンタルのおろしチーズ70gほど、おろしナツメグ少々、塩、コショウ
Sauce Béchamel
ソース・ベシャメルを復習。バターを切り分け、底が厚めの鍋にとって弱火にかける。バターが溶けたら小麦粉を一度に加え、泡立て器で絶えず混ぜ合わせていき、全体がなめらかになったら火からおろす。牛乳を半量注いでだまができないように勢いよくかき混ぜたら、残りの牛乳を加えてさらに混ぜ合わせ、全体がなめらかなペースト状になったら弱火に戻す。やはり泡立て器で均一になるように混ぜ合わせながら数分火を通す。塩とコショウで味を調え、ナツメグ少量をおろし入れれば、ソース・ベシャメルのでき上がり。今回のレシピでは牛乳のかわりに、エビだしと牛乳のミックスを使っている。
料理によっては、みじんに切ってから別にバター炒めした玉ネギを加えたり、薄切りにしてからやはりバター炒めしたマッシュルームを加えたりしてみよう。牛乳のかわりにココナツミルクにしてカレー風味をつけたベシャメルは、白身の魚料理によく合う。ベシャメルを柔らかくしたいときは液状生クリーム適量を混ぜ入れる。
約4人分:バター50g、小麦粉50g、牛乳500~600cc、塩、コショウ、ナツメグ
Crevettes cuites
魚屋でいつでも手に入るゆでエビは、プロがゆで上げただけになかなかの味で、重宝な食材だ。少々値が張る有機養殖エビ、ラベル・ルージュのマダガスカル産エビ、単に「crevette rose」と記されたエビ、「crevette grise」という小型の灰色がかったエビ…。好み、予算、レシピに応じて選ぶことにしよう。レモンをしぼりかければ、いずれも手ごろなつまみ。食べごろに熟したアボカドと組み合わせ、マヨネーズを添えれば素敵なアントレになる。和風なら、キュウリといっしょにゴマ和えにしたり、茶わん蒸しの具にしたり…。