6月15日(土)まで
17〜19世紀、東海道の旅人や、巡礼者の護符・土産として滋賀県大津で描かれ、人気を博した大津絵。仏画として始まったものの、時とともに世俗的、風刺的なものなど、テーマは多様化した。ユーモアと自由な発想に富んだ庶民向けの絵だったが、後に国芳や暁斎などの浮世絵師が画題を取り入れたり、20世紀になるとスペインのカタローニャ地方の彫刻家エウダル・セラ、旅行家セルス・ゴミスなどが日本に在住中に収集し、その後スペインで紹介したことを機に、ジュアン・ミロ、パブロ・ピカソらにも愛されるようになった。
東京の日本民藝館からは、12枚の絵が貼られた屏風「大津絵貼交屏風」が出品されている。これは12枚がおそらく全て同じ工房で描かれたとされる、きわめて貴重な作品だ。ほかにピカソが所蔵していた品など、珠玉の大津絵が集まった展覧会。パリ日本文化会館(MCJP)が大津市歴史博物館と共催。
本展キュレーターで、フランス国立東洋言語文化研究学院(INALCO)日本語・日本文化学科クリストフ・マルケ教授による解説付き見学は、5月16日(木)と23日(木)18h30 -。予約はこちらから。
MCJP
Adresse : 101bis quai Branly, 75015 Parisアクセス : M°Bir-Hakeim
URL : www.mcjp.fr/
5/3€。日月祭休。12h-20h。