Pintade aux marrons
クリスマス料理には栗!今年はホロホロ鳥(pintade)をローストして、栗をつけ合わせにしてみよう。
ホロホロ鳥は、肉に弾力があり野鳥を思わせる味わいを持っているが、最近その養殖が盛んになり、若鶏(poulet)並みの値段だ。4人なら1キロちょっとのものを選び、鳥屋さんに「ロースト用」と頼むと、調理中にバラバラにならないように足を結わえてくれる。
天火の目盛りを7(220~240度)にして点火。ホロホロ鳥に塩、コショウしたら、まずお腹の方を上にして天火皿に置き、熱くなった天火に入れる。
軽く色がついたら背中の方を上にする。こちらにもきれいな焼き色がついたら、もう一度ひっくり返して、お腹の方もカリッと焼き上がるようにするといい。全体で1時間くらいです。
鳥を焼いている間に付け合わせの栗を準備。生栗を買ってきて煮ておいたら文句なしだが(下の記事参照)、時間がない人は瓶入りのむき栗で我慢。400グラムほしい。まず、みじんに切った玉ネギ1個とニンニク2片をバターでゆっくりと炒め、色がついてきたらせん切りのベーコン少々を加え、これが透明になったら火を中火にし、サイの目に切ったリンゴ1個を加える。
おいしそうな匂いが立ったら、下煮して水気を切ったむき栗を丸ごと入れ、丁寧にかき混ぜながら炒め続ける。栗全体に火が通ったら、塩少々、そして黒コショウをたっぷりと挽き入れる。
鳥を天火から出して大皿にのせ、まわりを栗で囲んで食卓に。天火皿の底に鳥肉の旨みがくっついているから、余分な脂を捨てて上等の赤ワインをグラス1杯加えて火にかけ、木のヘラでこすりながら旨みを溶け込ませる。バター少々でとろみをつけ、塩、コショウで味を調えればおいしいソースのでき上がり。ソース入れにとって添えましょう。
野性的なホロホロ鳥の味とリンゴの酸味がきいた栗の甘い風味のコンビは、ため息のおいしさ。(真)
材料 (4人分) : ホロホロ鳥一羽、栗500グラム、ベーコン少々、玉ネギ太1個、リンゴ1個、ニンニク2片、バター、赤ワイン少量、塩、コショウ。
●生栗のむき方、ゆで方
今の季節、八百屋の店頭に生栗が並んでいる。ペリゴール地方やコルシカ産が多く、キロ15~20フランくらいだ。
ふくらんでいる側に、よく切れるナイフで水平に甘皮まで届くようにしっかりと切れ目を入れたら、7分ほど茹でる。ザルにとり熱いうちにむいていく。虫がすでに味見していたりするので、400グラムのむき栗には600グラムほどの生栗が必要だ。 今回の料理ではこれを下煮するが、塩と砂糖少々を加えた熱湯で25分ほど茹でるだけ。
栗さえおいしければ、こんな風に下煮しただけの熱々の栗とバターを混ぜ合わせ、塩、コショウで味を調えただけでもうまいものだ。
甘いデザートにするなら牛乳で煮るといい。少し柔らかめに煮上げ、マッシャーなどを使ってきめの細かいピュレー状にする。濃いめの砂糖シロップを適量加え、その上にバニラをきかした生クリームをたっぷりとかければ素敵なデザート。
●キャベツのバター煮
今回のホロホロ鳥のローストに、栗といっしょにキャベツのバター煮を添えれば、さらにいい。ほっくりとした栗と柔らかなキャベツは相性がいいのです。
緑で葉が縮れたキャベツを買ってくる。外側の固そうな葉を除いたら、六つにタテ割りにする。これを塩をきかした、たっぷりの熱湯で5分ほど下煮。こうするとキャベツにつきもののオナラが出ないという人もいる。しっかりと水気を切っておく。
きっちりとフタのできる厚鍋やソトゥーズに、大サジ山盛り3杯ほどのバターを加え、溶けたところへビネガー大サジ1杯加える。旨みが濃いシェリー酒のビネガーがあったらいちばんだ。ここへキャベツを入れ、塩、多めにコショウ。フタをし、火を弱火に落として20分ほどで煮上がる。途中で1回、キャベツを形がくずれないようにひっくり返したい。
ローストポークやソーセージの付け合わせにもいい。赤キャベツを使い、パプリカの風味をきかせれば東欧風。
(1998年12月15日)