Raie
エイにはいろいろな種類があるけれど、フランスで味がいいとされているのはraie boucléeで、褐色の表面に白っぽい斑点が散らばっている。魚屋に並ぶのもほとんどがこのエイのひれだ。中に薄い軟骨があるけれど、ナイフをすべらすと簡単に軟骨から身がとれてしまうので、子どもたちも大好きな魚だ。クールブイヨンでゆでてから冷ましたものをほぐし、好みのサラダ菜に加えれば、初夏にかけての素晴らしいサラダになるだろう。日本ではあまり利用されていないエイだけれど、韓国料理ではチゲに入ったり、コチジャンなどと和えて前菜になったり、と大活躍。
Ailes de raie à la japonaise
エイのひれ、そのあっさりとした味わいの白身は和風に料理してもなかなかうまいものだ。ひれを軟骨ごと、よく切れる包丁で適当に切り分けて大きめの碗にとり、酒としょう油を振りかけ、せん切りのショウガや万能ネギを散らし、15分ほど蒸らせば酒蒸しのでき上がり。もみじおろしを添えます。から揚げにすれば、ビールのいいさかな。やはり軟骨ごとひと口大に切り分けてボウルにとり、しょう油、おろしショウガ、塩、コショウをしてよく混ぜ合わせる。しばらく置いてから片栗粉(コーンスターチ)をしっかりまぶして揚げるだけ。レモンを搾りかけて味わう。絶品!
Sauce à la moutarde
今回のレシピにもどうしてもソースがほしいというのなら、エイのひれには酸味、辛みをきかせたいので、マスタードソースがいい。小鍋にバターをとって、細かくきざんだエシャロット少々を炒める。それが透き通ってきたら、マスタードを小さじ2杯、バターを大さじ1杯、液状の生クリームを大さじ4杯ほど加えて混ぜ合わせ、ケッパーを好みの量入れればでき上がり。市販の粉末フュメ・ド・ポワソンfumet de poissonをちょっと加えて味を濃くしてもいい。このソース、マスタードの量を調整すれば、ほとんどの魚料理に合う。