
フランスでは、七面鳥 dindeはふつうの食材で、一羽丸ごとで肉屋に並ぶことはないけれど、切り分けられて胸肉やもも肉の形で売られている。スーパーで、その胸肉の薄切りescalope fine de dindeが簡単に手に入るから、それをカツにして、その柔らかな味わいを甘酢のあんで引きたててみよう。
まず甘酢を用意する。4人分として、ボウルに酢あるいはビネガーを大さじ6杯、同量の水、トマトケチャップ大さじ2杯、塩少々をとって混ぜ合わせる。ぼくは唐辛子粉も振り入れる。玉ネギ1個は薄く切り、ニンジン1本、緑ピーマン1/4個はせん切りにする。鍋にゴマ油をとり、野菜を入れ、弱火でいためる。しんなりしたら甘酢を入れ、しばらく火を通しておく。
胸肉の薄切りは一人1枚だが、大きいので、三つに切り分ける。塩、コショウ、小麦粉をはたき、割りほぐした卵にひたし、パン粉をつけて中火で揚げる。
各人の皿にとったら、野菜入り甘酢を温め直し、好みのとろみになるようにコーンスターチmaïzena適量を水でといて混ぜ入れ、カツにかける。サラダを添えたい。(真)
