新・ロデーヴ博物館:太古の時代とポール・ダルデの彫刻。

ロデーヴ博物館入口に鎮座する 「フォーヌ/Faune」。ポール・ダルデの代表作だ。 © Musée de Lodève

サラグー湖。©S.Pirkin

 ロデーヴは、南仏エロー県の山の中にある美しい町だ。モンペリエから北西に45キロ、赤茶けた粘土質の土が層になっているのを見ながら進むと、赤い奇岩に囲まれたサラグー湖。湖を超えるとロデーヴの町に着く。7月に改装オープンしたロデーヴ博物館を見に来た。

ルイ15世の宰相だったフルリー枢機卿の17世紀の館を改装し、1957年にできた考古学・科学博物館。そこに地元出身の彫刻家、ポール・ダルデ(1888-1963)のアトリエに残された作品を加えたのだった。今回のリニューアルで展示面積が大幅に広がった。

フォーヌ像を制作するポール・ダルデ。
©RMN-Grand Palais, François Vizzavona, reproduction Daniel Arnaudet

14歳の頃の作品に才能が光る。

 

 最大の発見はポール・ダルデ。入口にダルデの巨大なフォーヌ像がある。1920年に、国の美術政策を決める組織「美術審議会」が、その年の一番優れた美術家に贈る「フランス美術大賞」を満場一致で授与した大作である。

生前「第2のロダン」と言われながら、名声の絶頂期にパリを離れてロデーヴに戻り、制作した。石から直接彫ることを一生続けた、まれな彫刻家だった。貧困のうちに亡くなり、その後ほとんど忘れ去られたが、作品はオルセーなど主要な美術館に収められており、東京・上野の国立西洋美術館にも2点ある。

 彼のために作られた常設展示室で、その才能の片りんに触れることができる。彫刻の下には引き出しがあって、作品の補足資料が入っている。それを見ながら自分なりにダルデを理解していく、という趣向だ。

14歳の頃に彫った人物像は繊細で、早熟な才能がわかる。夜間の美術学校に通い、パリの国立美術学校にも行ったが、合わずに6週間で退学した。25歳の時に作った「永遠の苦しみ」には象徴主義の影響が感じられる、首にヘビが巻き付いたメデューサのような頭像だ。先史時代の彫像から影響を受けた粗削りな作品やデッサンも味がある。

「永遠の苦しみ」1913年。
© RMN-Grand Palais(musée d’Orsay) / Hervé Lewandowski

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ロデーヴ博物館 Musée de Lodève

Adresse : Square Georges Auric , 37400 Lodève
TEL : 04.6788.8610
URL : www.museedelodeve.fr
10h-18h 月休 (月曜以外なら祭日も開館) 常設展6€/4€ 特別展10€/7€