Salade d’orange et tomate
オレンジ数個は、よく切れるペティナイフで、白い部分が残らないように皮をむき、5ミリほどの厚さに輪切りにする。種があったらとりのぞき、四つに切り分ける。トマトは湯むきしてからオレンジと釣り合いがとれる大きさに切り分ける。tomate cocktailと呼ばれるミニトマトなら二つに切り分けるだけ。
オレンジとトマトをボウルにとり、柔らかな風味の紫タマネギ少々を薄くスライスして加える。ドレッシングはオリーブ油、レモンのしぼり汁少々、塩少々に、クミンパウダーの香りをきかせたものがいい。さらにコリアンダーの葉をみじんに切って散らぜば、スペインやモロッコ風オレンジのサラダです。
Orange
冬の八百屋の店頭を明るくしてくれるのが、山積みにされているオレンジ。オレンジは、フランスではリンゴ、バナナに次いでよく食べられている果物だが、ほとんどがスペインやモロッコなどから輸入されている。皮にへそのようなものがあるnavel(イラスト)、皮や果肉が赤みがかったsanguine。ぼくの好みは、やや小ぶりで、適度の酸味があり、果汁たっぷりのmaltaise。オレンジは手にとって重たいものを選ぶこと。
そのまま皮をむいて味わったり、しぼってジュースにするだけでなく、フルーツサラダに加えたり、シャーベット、ジャムやママレードにしたりと用途が広い。オレンジの皮の砂糖漬けécorce d’orange confiteを細く切ってチョコレートで包んだオランジェットにはファンが多い。
オレンジの甘酸っぱい風味は、カモ肉(canard à l’orange)や豚肉、子牛のレバーと相性がいい。子牛のすね肉をトマト風味で煮込んだオッソ・ブーコには、オレンジの香りがきいている。