セープ茸というと、ふつうはボルドー風に炒めるのだが、和風はどうかな、と生シイタケのレシピを応用して、ホウレンソウとのおひたしと天ぷらを作ることにした。まずセープ茸についている枯れ葉や土をとりのぞく。かさの裏のスポンジ状のところは、ペティナイフの先を使って慎重にとりのぞく。
おひたしには、セープ茸のかさと柄を切り離し、柄は縦に二つに切り分ける。フライパンを熱くし、キノコを並べ、軽く色がつくまで焼いたら手で裂く。これをおひたし用に準備しておいたホウレンソウと混ぜ合わせる。ユズ風味のしょう油を振りかけて味わえばベストだが、ユズのかわりにレモンのしぼり汁少々を加えたものでもいい。
天ぷらには、セープ茸のかさに柄を付けたまま1.5センチほどの厚さに縦に切り分ける。衣には卵を入れず小麦粉と水だけにし、ふつうの天ぷらのときよりやや薄めの衣にし、少し高めの温度で揚げる。天つゆよりは、塩の華を振りかけて味わう。サクサクっとした衣と少々ぬめるセープ茸のコントラストがユニークな一品だ。(真)