サン・カンタンのアール・デコ散策、つづき。
郵便局 La Poste
1929年、リール出身の建築家ルネ・ドラノワは、復興の建築家として国から指名された。地元出身の画家モーリス=カンタン・ド・ラトゥールの生家があった場所にレンガ造りの郵便局を建てた。内部のモザイクも見て欲しい。リヨンが代母都市 ville marraine となって再建を支援したために、前の通りは「リヨン通り」と命名されている。
このように、復興費用はドイツからの賠償金だったり、地元名士の寄付、このように別の都市からの支援もあった。また、ランス(Reims)にあるアール・デコのカーネギー図書館はアメリカの実業家アンドリュー・カーネギーの寄付によって建てられている。
★開館時間に自由見学 : 月火水金は8h30-18h。木12h-18h、土8h30-12h30
住所:1 rue de Lyon
スー・プレフェクチュール通り
Rue de la Sous préfecture
19-22番地には、サン・カンタン市議会場を手がけた建築家ルイ・ガンデーズによる暖房器具店と上階に店主の住居。アール・デコに典型的なボーウィンドー(出窓)と花かごのモチーフに加え、三角の段々になった切妻で地方色を加えている。
11番地、13番地はジュール・アルデュアン設計。
11番地は刺繍用品店(1923年)らしく、手すりにもファサードもバラの花が散りばめられている。33番地ファサード上部にモザイクと、エドガール・ブラントが考案した 「オアシス」と呼ばれる模様の鉄柵。
サンカンタン大聖堂のステンドグラス
Vitraux de la Basilique de Saint Quentin
この町の開祖、聖カンタンが祀られている大聖堂にもアール・デコ様式の一対のステンドグラスが造られた。モチーフ化されたバラの中央に、兵士の守護聖人テレーズが描かれたステンドグラス(1931-32)はジョルジュ・ブルジョの作 。
★開いている時間に自由見学
公衆浴場 Les bain douche
公衆衛生は戦後の重要課題だった。住宅内のバスルームが珍しかった当時、市は1928年ルイ・ガンデーズにシャワー18と浴槽を2つを備えた公共浴場の整備を託した。古代ローマの浴場をヒントに入口に藤棚を、それを支える柱にはモザイクをあしらった。1999年まで使われていたが現在は私有となっていて内部は見られない。前出コンセルヴァトワールと同じく、地元のカイユレ医師の寄付によって造られた。
※ SNSでもサン・カンタンの写真を掲載します。どうぞご覧ください。
Saint Quentin
● パリからの行き方
パリGare du NordからTERでおよそ1時間45分。
5€〜26.5€くらい。
駅から市庁舎や観光局がある中心までは徒歩で10〜15分。
● サン・カンタン観光局
3 rue Emile Zola (市庁舎広場すぐ)
Tél:03.2367.0500
www.destination-saintquentin.fr
祭日 14h30-17h、月 : 13h30-18h
火〜金 : 9h-12h/13h30-18h
土 : 10h-12h30/14h-17h
日休 (6〜9月は13h30-17h30)、
1/1、5/1、11/1、11/11、12/25、3/12休。
● ホテル
Le Florence :42/50 Rue Emile Zola, Tél:03.2364.2222
町の中心の市庁舎広場から徒歩1分。
感じもよく、サン・カンタン観光のベースには最適だ。
エレなし。シングル 47€ 〜 6人部屋100€まで。
朝食9.90€/子ども5.90€
www.contact-hotel.com/hotel-france/980/hotel-le-florence-saint-quentin.htm
駅の近くのほうがよければ、Ibis やPicardieがある。