Risotto aux asperges
4月に入ると、八百屋の店頭に、白いアスパラガスasperge blancheに続いて、待ちに待ったグリーンアスパラガスasperge verteが登場する。今回はリゾットに入れて春ならではの風味をとことん味わいたい。
アスパラはいつものように、根元から5センチほどの固い部分を切りとる。さらに皮むきナイフで、根の方から7センチほど筋っぽい外側をむきとる。これを塩ゆでするのだが、穂先がこわれないように沸騰したら弱火にし、8分ほど火を通し、すぐに冷水にとってさます。穂先4センチを切り出し、5分ほど弱火でバターで炒めておく。茎の方は、風味がよく出るように小口切り。
チキンのブイヨン1リットル半、できたら自家製を中火にかけ、沸騰したら火からおろす。ココット鍋のような厚手の鍋にバター大さじ山もり1杯とオリーブ油大さじ3杯をとり、まず弱火で、みじんに切っておいた玉ネギをいため、それが透きとおってきたら米を加える。米は、イタリア産のアルボリオarborioのようにリゾット向きの米を使うのだが、米のアミドンがつなぎなので洗う必要はない。米が半透明になったら、アスパラの茎だけを加えて混ぜ合わせ、熱いブイヨンを注いでいく。お玉一杯注いではほとんどすべてが吸収されるまで混ぜ合わせ、またお玉一杯という具合に足していく。鍋の底に米がくっつきやすいので、絶えず木のへらでかき混ぜながらの目が離せない約25分だ。
スープがなくなるころには、まろやかでいながらアルデンテという理想的な口当たりのリゾットになっているだろう。最後のブイヨンを注ぐときに、いためておいた穂先を混ぜ入れる。コショウ少々、薄めに塩加減を調え、バター大さじ2杯を混ぜ入れ、それぞれの深めの皿に盛りつけ食卓に。おろしパルメザンチーズも忘れずに添える。熱々で味わうというのが大切なので、盛りつける皿も70度ほどのオーブンにしばらく入れて熱くしておきたい。
ゆでエビを300グラムほど買ってきて、頭と殻をとって二つに切り分け、穂先を入れるときにいっしょに加えてもいい。ぼくはアスパラだけというのを好む。飲みものはあまり辛口でない白です。(真)
4人分:グリーンアスパラガス500g、リゾット用の米350g、チキンのブイヨン1リットル半(インスタントなら水1リットル半にキューブ1個半弱)、玉ネギ1個、バター、オリーブ油、
おろしたパルメザン (かたまりのまま買ってきて、食べる直前におろすとうまさ倍増)、塩、コショウ
アスパラガスの選び方 − Comment choisir les asperges
アスパラガスはとりたてが一番だ。フランス人はそんなアスパラガスを売っている八百屋を知っていて、アスパラのまわりに列ができている。穂先がしっかりしていて欠けたりしていない、茎が乾燥してしわがよったりしていない、根元の切り口がみずみずしいが湿ってはいない、などが新鮮なアスパラを見つけるコツだろう。
400グラムほどを束にして、根元の方を紙で包んであるようなものは極力さけたい。その紙をとって根元をみると腐りかけていたりする。とにかく高価な野菜だから、買いものかごの上にそっとおいて持ち帰る。
白アスパラ – Asperges blanches
フランス人は、少し太めの白アスパラを好む。できるだけ太さが均一なものを選びたい。グリーンアスパラ同様に下準備し、糸で結わえる。これを、アスパラガスを横にしても入る大きさの鍋で塩ゆでするのだが、最初は立てるようにして、根元に近い方を太さによるが6、7分、そして横にして10分ゆでる。キッチンペーパーの上に並べて水気を切る。ぼくは、レモン風味のマヨネーズを作り、液状生クリーム適量を加え、きざんだチャービル入りのソースを添える。根元に筋が残っているようなら、手でつまんで食べてもいいことになっています。
Gratin aux asperges
アスパラガス800グラムを左上のレシピのごとく下準備し、7,8分塩ゆでし、布巾やキッチンペーパーの上に広げて水気を切る。オーブンの上火に点火。オーブン皿にバターを塗ってから、アスパラガスを重ならないように並べる。ボウルに生クリーム300ccと卵の黄身2個をとり、泡立器で混ぜ合わせ、塩、コショウ。おろしたナツメグ少々を加えてもいい。これをアスパラの上から均等にかけ、おろしチーズをたっぷり振りかけ、バターをちょんちょんとのせ、熱くなっているオーブンに入れ、2、3分で焼き色がついたらでき上がり。