マダム・キミのシルバーラウンジ:6月1日号 2016-06-07 シルバーラウンジ 0連載コラム S 子さん(69)は、昨年12月、ご主人(81)を亡くし、 想像もしなかった未亡人の生活を送っている。ご主人は長崎に生まれ少年時代の思い出を胸に秘めて暮らしてきた。36歳のとき画家である彼はシベリア鉄道で70年に渡仏。S子さんは兵庫県で銀行員だった。28歳のとき、彼が個展のために [...]
料理はお客さんに喜んでもらうもの。 2016-05-23 日本人シェフ 0 青木誠さん(47歳) 「フランス料理ってとてもいい音がするんです」という青木さんは、静かな鮨屋で働く父親の姿を幼い頃から見て育った。銀座から京都、そして紀尾井町から再び銀座で鮨を握る父親が「洋食へ行きたい」と言う青木さんの意思を尊重してくれたからこそ、今の青木さんがある。26歳で [...]
マダム・キミのシルバーラウンジ:5月1日号 2016-05-08 シルバーラウンジ 0連載コラム Y子さん(67)は20歳の頃、特に祖母から見合いを勧められ、彼女の顔を立てるためという約束で1回は受け入れたものの、これではたまらないと日本脱出。長年第一外国語で学んだフランス語を生かし航空会社を皮切りにフランスではいろいろな職業を経験する。フランス人のご主人は50歳で航空会社の [...]
料理で変化球を投げる難しさ。 2016-04-20 日本人シェフ 0 沖山克昭さん(40歳) 「話すことなんてない」という沖山さんの話術に酔わされて、気づいたら3時間が経っていた。東京から、沖山さん曰く「ブラック」な時代も含めフランスのあちこちで修行して約4年前に自分の店を開くまでの20年と少しの間には山あり谷あり、いろいろなことがぎっしり詰まって [...]
マダム・キミのシルバーラウンジ:4月1日号 2016-04-09 シルバーラウンジ 0連載コラム ミシェル・アリモト氏(81)は、終戦まで父親が上海の日本大使館勤務だったので現地の幼稚園に通った。戦後、伯母さんが日本の米軍基地で働いていたので米国を身近に感じ、1950年、18歳のとき渡米した。カリフォルニアとウィスコンシン、アイオワ州の町長たちに、老人夫婦の世話をしたいと書い [...]
料理は自分のすべて。 2016-03-20 日本人シェフ 0 木村圭吾さん(40歳) 料理の中から生まれてきた、というくらい木村さんと料理の関係は深い。祖父は大阪で寿司屋を経営、叔父と一緒に寿司屋を継いだ父親は、木村さんが小学生の時に山梨県でペンションを始め、木村さんは家の仕事を手伝いながら料理人を自然と目指すようになった。ペンションで出す [...]
マダム・キミのシルバーラウンジ:3月1日号 2016-03-10 シルバーラウンジ 0連載コラム たか子さん(82)は、東北大学時代から劇団に参加。仏文科の卒論テーマは「モリエール」だった。劇団にシェイクスピアの専門家・教授の小津次郎氏(小津安二郎監督の又従弟)が講演にきた時に二人とも一目惚れ。彼は24歳のたか子さんと再婚。次郎氏は、安二郎監督とは仕事の畑が違いすぎ、彼のこと [...]
料理は切っても切れないもの。 2016-02-20 日本人シェフ 0 宇井土智廣さん(51歳) 「江戸っ子なんです」と言われる前から宇井土さんの歯切れのいい口調には気づいていた。職人の家に生まれ、小遣い欲しさで高校時代に偶然入ったアルバイト先の飲食店で食に開眼し、東京で洋食の料理人として働いていたら、憧れていたフランス料理、ディジョンの店に空きがあ [...]
マダム・キミのシルバーラウンジ:2月1日号 2016-02-10 シルバーラウンジ 0連載コラム 東京生まれのK氏は日本指圧学校を出て、79年に来仏 。学生時代にバルセロナ大学で貿易学を学ぶため留学中、フランス人女性と知り合い、3年後に結婚し2人の子供を持ち、現在息子は東京、娘はロンドンで働く。 パリで指圧をするようになった動機は? 西欧に指圧を普及させるためにフランス語とス [...]
「料理とは何か?」を知るために料理する。 2016-01-25 日本人シェフ 0 檜垣浩二さん(37歳) 「お客さんに不幸せになってもらいたい」という言葉を聞いておや?と心に引っかかった。つついてみると不幸せは「なぜこんな美味しいものを食べたことがなかったのか」という発見や「美味しいという幸せ」を感じることで、「美味しくない不幸」を知ることだと聞き納得する。 [...]