On being an angel-Francesca Woodman 2016-07-15 アート 0 フランチェスカ・ウッドマン(1958-81)の写真は、少女が大人になりつつあるときに通る空間をずっと見つめ続けたかのような作品だ。アメリカ・コロラド州の芸術家一家に生まれ、思春期から写真を始めた。美術学校で写真を学んだ後、何度か画廊で展覧会を行い、これから、というときに22歳の [...]
Paul Klee – L’ironie à l’œuvre 2016-07-03 アート 0 クレー作品を貫いた精神は 「皮肉」だという。その夢想的な作品からは想像できないテーマで作品分析をした本展は、クレーの回顧展の中でも出色のものだ。 作品には、描かれた当時の出来事と題名の由来の説明が付いている。 [...]
絵を描くことは自分なりの反戦活動。 2016-06-22 アート 0インタビュー オマール・イブライムさん。 「こんな時にどうして絵を描くの?と人に聞かれる。たしかに絵で戦争は止められないけれど、絵で人々の心に触れ、絵を介して人と繋がりを持つことが自分の仕事で、生き方で、自分なりの反戦だと思っている。5年来、国と自由、夢をも壊してきた戦争への復讐でもある」と語 [...]
ルノー自伝『迷える子のように』を読む。 2016-06-21 音楽 0 長年の強度のアルコール依存症のため再起不能と言われていたルノー(64歳)が、9年ぶりに新作アルバムを発表し、音楽CD業界危機の昨今からは考えられぬ破格の50万枚の売上でチャート1位を独走し、この10月から来年5月まで「フェニックス・ツアー」と称する全国ツアー (パ [...]
Miquel Barceló. Sol y sombra 2016-06-17 アート 0 現代スペイン美術界の大物、ミケル・バルセロ(1957-)の大掛かりな個展が、2カ所で同時開催されている。絵画、デッサン、彫刻、版画、陶芸と、多方面に才能を開花させたマルチアーティストだ。日本では本が出たが、本格的な展覧会はまだなので、美術に興味がある人にはぜひお勧めしたい。 [...]
Sainkho Namtchylak “Like A Bird Or Spirit, Not A Face” 2016-06-09 音楽 0 10年ほど前、「Banlieues Bleues 」フェスティバルでサインホ・ナムチラクを聴いて「一体これは何なんだ!」と度肝を抜かれた。うめき声、鳥のさえずり、舌打ちのリズム、モンゴルのホーミー(喉歌)…が、舞台に不思議な空間を作り、ベースのウィリアム・パーカー、打楽器のハミ [...]
L’art et l’enfant 2016-06-02 アート 0 着眼点の面白さで見せる展覧会である。「子どもと美術」とは誰もが考えそうな企画しやすいテーマだが、意外にこの種の展覧会は少ない。本展はテーマの安易性に陥らず、子どもに対する見方が歴史的にどう変わってきたかを美術作品を通して見せており、美術以外にも得るところが多い。歴史学者がコミッシ [...]
Yehudi Menuhin “The Complete American Victor Recordings” 2016-05-23 音楽 0 ユーディ・メニューイン生誕100年記念のCD6枚組で、1928年から1951年までの演奏が収められている。一番の聴きものは、1945年録音のブルックのヴァイオリン協奏曲。これだけ情熱が昇華している演奏は他にない。モノラルだが、ストラディヴァリウスの響きが美しい。49年録音で初C [...]
レ・ヴィキング - ズーク以前のグアドループ島の音楽。 2016-05-18 音楽 0 20世紀の話。それまでFNACに行けばあらゆるレコードが手に入ると思っていたが、そこに置かれていないものが、バルベスやピガールやシャトー・ルージュで売られていることを知ったのは80年代後半のことだった。マグレブ(カセット)、アフリカ、アンティルの音楽は、その出身者たちの間だけで大 [...]
CERAMIX 2016-05-17 アート 0 ロダン以降、現代までの西洋とアジアの陶芸を見せる展覧会を、パリとセーヴルの2ヵ所で同時開催している。パリ会場のメゾン・ルージュは思い切った見せ方で知られる展覧会場で、今回も刺激的だ。一見保守的な、夜会服を着た女性の上半身にキッチュな刺青があったり、壁を這い上がるゴキブリの群れが一 [...]