工芸・技術博物館Musée des Arts et métiersには、18世紀末に設立された国立工学院が長年収集保管してきた科学と技術の遺産が公開されている。ここで子供向けのワークショップが毎週水曜日にある。娘にプログラムを見せたら、「自動機械」のワークショップに興味を示した。
集った8歳から12歳の男女3人ずつは図工室のような場所へ移動。「風車を作ります」というワークショップの先生のかけ声で、子供たちは目の前に置かれた道具や木切れを確認。パーツや釘はすでに用意されているので作業は比較的簡単だが、これまで工具に触ったことのない娘はやや緊張気味。釘をうったり、糊ではりつけたり、ねじをドライバーで閉めたりしながらだんだん風車はできていく。「動くためには何が必要?」、「力はどうやって伝わっていくかわかる?」。作業中に先生が説明を加える。さあできた! 子供たちは得意げに、そしてそーっと大切な完成品を持ち、今度は博物館の中へ。
自動機械の展示室には17世紀から20世紀半ばまでの人形や時計、18世紀に流行ったというオルゴールや動く仕掛けがほどこされた絵などが展示されている。学芸員が子供たちに「自動機械って何?」と質問。ハイ!といち早く手を上げた娘が「ひとりで動く人形のこと」と答えると「そうね、でも人形だけではなく他にもいろいろなオブジェがあるの」と解説していく。最後は20世紀前半につくられたという自動演奏のピアノの実演。ひとりでに動く鍵盤を見ながらチャールストンのリズムに体を揺らす。(海)
60 rue Réaumur 3e 01.5301.8200
M°Arts-et -Métiers
プログラムはwww.arts-et-metiers.net→Junior。
毎週水曜14h30-17h00(予約要)
参加費6.5€(博物館入場料込)。