パリのポンピドゥ・センター内シネマ2で、小森はるか監督の「空に聞く」と、土屋トカチ監督の「アリ地獄天国」が上映される。
この2作品は、一般映画館で上映されることの稀な日本の作品を紹介することを目的として、日本映画研究者のディミトリ・イアンニ氏と社会学者ニコラ・ピネ氏ふたりが立ち上げた日本のドキュメンタリー映画祭「日本への窓」*で、昨年受賞した作品。映画は日本語で、フランス語字幕付き。上映前に映画祭開催者のイアンニ氏と、選考委員会代表で配給会社La Vie est belle Films社代表のギヨーム・モレル氏によるプレゼンテーションがある。
「空に聞く」小森はるか監督(上映は18h →予約はこちらから)
「空に聞く」は、東日本大震災後「陸前高田災害FM」を立ち上げ、3年半にわたってパーソナリティーを務めた阿部裕美さんを追ったドキュメンタリー。小森はるか監督は1989年静岡生まれだが、震災後のボランティアをきっかけに岩手県陸前高田市に活動の拠点を置き、町とそこに暮らす人々、町の再建、それによって変わりゆく風景などを記録するようになった(現在は仙台が拠点)。この映画はあいちトリエンナーレ2019〈映像プログラム〉 山形国際ドキュメンタリー映画祭2019〈日本プログラム〉 第12回恵比寿映像祭に出品されるなど好評を得た。http://soranikiku.com
「アリ地獄天国」土屋トカチ監督(上映は20h → 予約はこちらから)
日本では2006年から2017年の間に5233人が「過労死」で命を失った。「ブラック企業」が社会問題として広く認識され「働き方改革」が政策に掲げられても、不当な労働条件や長時間労働を強いる企業は後を絶たないという。「アリ地獄天国」は、会社の方針に異議を唱え、一人でも入れる個人加盟の労働組合に加入した末、給与半減、懲戒解雇にまで追い込まれた「西村さん」(34歳)の3年間の労働闘争を記録したドキュメンタリー。
1971年京都生まれの土屋トカチ監督は、新聞配達・書店員・工場請負作業員・ 日雇い労働などの経験を経て99年から映像制作を開始。監督一作目「フツーの仕事がしたい」(08年)が、英国・第17回レインダンス映画祭、UAE第6回ドバイ国際映画祭でベストドキュメンタリー賞受賞。「アリ地獄天国」は第16回山形国際ドキュメンタリー映画祭で上映。同年、貧困ジャーナリズム賞を受賞するほか、高い評価を受けている。
★読者プレゼント★
各上映会に、5名様をご招待。
ご希望の映画のタイトル、お名前、お電話番号をご記入のうえ、
monovni@ovninavi.com までご応募ください。
締め切りは5月9日、23h59。
Centre Pompidou - Cinéma 2
Adresse : Place Georges-Pompidou, 75004 Paris , Franceアクセス : Rambuteau / Hôtel de Ville
URL : https://www.centrepompidou.fr/fr/
各上映 5€