Œufs pochés, épinards poêlés et poitrine de porc croustillante
卵、ホウレンソウ、ベーコンpoitrine de porc fuméeという組み合わせがおいしいアントレを作ってみよう。ホウレンソウは1キロ。びっくりするほどの量だけれど、ゆでると驚くほどかさが減るので心配無用です。卵はできるだけ新鮮なもの、ベーコンは肉屋になるべく薄く切ってもらう。
まずホウレンソウを準備する。ホウレンソウは泥やら砂がついていることが多いので、何度か水をかえながらよく洗い、水気を切る。太い葉柄は固いので切り落とす。できるだけ大きな鍋に水をたっぷり注ぎ、強火にかける。沸騰してきたらホウレンソウを入れ、網じゃくしで押しつけるようにしながら、ゆで加減は好みだが、30秒から1分ゆでる。網じゃくしですくって、大量の冷水にとれば、緑色がきれいに残るだろう。冷めたらパソワールにとり、手でよくよく絞ってから、よく切れる包丁でみじんに切る。このへんでベーコンをカリカリッとなるまで弱火で炒める。
大きなフライパンかココット鍋にバターをたっぷりとって中火にかける。バターが泡立ってきたら、ホウレンソウを入れ、木のへらでほぐすようにしながら数分炒める。軽く塩、コショウ、ナツメグ少々をおろして加えてもいい。ホウレンソウが熱くなったら火から下ろし、温めておいた各人の器に盛りつける。
次はポーチドエッグ。底が広い鍋に多めに水を入れ中火にかける。日本の酢や色の薄いシードルのビネガーを大さじ3杯加える。沸騰しそうになったら弱火にする。二つの茶わんに卵をそれぞれ1個割り入れ、できるだけ熱湯に近づけ、卵どうしがくっつかないように静かに落とす。白身が広がりそうなら、スプーンを使って黄身に寄せる。卵の大きさ次第だけれど、3分くらい火を通したら、網じゃくしを使って水気を切るようにすくい上げて、ホウレンソウの真ん中にそっと置く。この作業をくり返す。ベーコンを2枚ずつポーチドエッグのわきに添えて、食卓へ。卵を切り分けると黄身がとろりとホウレンソウの上に流れ、ベーコンの塩味と歯ざわりが素晴らしいアクセントになるだろう。(真)
4人分:ホウレンソウ1kg、薄切りのベーコン8枚、卵4個、バター、酢またはビネガー大さじ3杯、塩、コショウ、好みでナツメグ少々。
Comment choisir les œufs frais
卵はできるだけ産卵日に近い新鮮なもの、とりわけ生や半生で味わうときには、産卵日から一週間くらいのものがほしい。卵一つ一つに産卵日が印字されているものが増えてきているのはうれしいことだ。もし産卵日が印字されていなければ、卵あるいはパッケージに明記されている「DCR (賞味期限)」の日付け、たとえば写真なら 「16.11.20」から28日引いたものが産卵日になる。FR (フランス産)の前の数字は、鶏の飼育方法についてで、0なら有機飼育、1なら放し飼い、2なら鶏舎内飼育。
Œufs aux tomates
卵とトマトも相性がいい。オーブンの目盛りを180度に合わせて点火しておく。直径7、8センチくらいのトマトを選び、種の部分をペティナイフやスプーンでとり出す。とり出したところに塩を振って10分おいてからキッチンペーパーでよくぬぐう。コショウ、オレガノやタイムを振りかけて、油を敷いた天板に並べ、熱くなっているオーブンに入れ、20分焼いたら出す。トマト一個一個に卵を落とし入れ、オーブンに戻して5分ほど焼けばでき上がり。パセリを振りかければ素敵なアントレ。
lard fumé / poitrine fumée
ベーコンはlard fuméあるいはpoitrine fuméeという。肉屋ではかたまりのまま並んでいるが、レシピや自分の好み次第で、脂肪の付き具合を見ながら選び、適当な厚さに切り分けてもらう。塩味がついているので、調理に使うときは塩加減を控えたい。このベーコンを小さく切り分けたものはラルドンlardonといい、炒めてからサラダに入れたり、キッシュの具になる。スーパーでも、ラルドンだけでなく、ベーコンエッグ用あるいはベーコンの包み焼き用に、薄切りのパックが手に入る。