Poulet à la sauge en papillote
イタリアの子牛料理に欠かせない香草がセージsauge。わが家では子牛料理がよく登場することもあって、庭の片隅にセージが植えてある。子牛料理だけでなく、豚肉や鶏肉あるいは魚を使った料理にもよく合う香草だ。そこで、今回は、鶏の胸肉blanc de pouletの包み焼きにセージの香りを封じこめてみた。セージがなかったら、バジリコでもおいしくできる。
調理時間が短いので、付け合わせのマッシュポテトなどをあらかじめ用意しておく。鶏の胸肉はスーパーでも簡単に手に入るが、「fermier農家産」とうたってあるものにすると、一段上のおいしさになるだろう。人数分買ってきて、一つを縦に三つか四つに切り分ける。セージの葉は細かくみじん切りにするのだが、飾り用の4枚はそのまま。このへんでオーブンの目盛りを200℃に合わせて点火し、付け合わせの準備を始めるといいだろう。アルミホイルを25センチくらいの長さに切って4枚用意し、それぞれに1人分の胸肉を置き、白ワインを大さじ2、3杯振りかける。ワインは、この料理を味わうときに飲むものだから、サンセールのような辛口で香り高いものがほしい。軽く塩、コショウする。マスタード(できたら粒入りのmoutarde à l’ancienne)とハチミツをボウルにとって混ぜ合わせ、刷毛で胸肉に塗る。その上からみじんに切っておいたセージを振りかけ、飾り用に葉を1枚置き、ホイルの縁と縁を合わせて折りたたみ、きちんと密閉状態にすることが大切だ。4人分を天板やオーブン皿にのせ、熱くなっているオーブンに入れ、胸肉の厚さにもよるけれど20分くらいで焼き上がる。
各人の皿に閉じたままの包み焼きを置く。ホイルを開くとセージ、マスタード、白ワインの香りが立ちのぼり、思わずため息。ホイルをのぞいてから、電子レンジなどで温め直したマッシュポテトを添えよう。付け合わせとしては、バターライスやホウレンソウのバター炒めなどもおすすめだ。(真)
4人分:鶏の胸肉4枚、マスタード大さじ4杯、ハチミツ大さじ2杯、白ワイン、セージの葉適量、塩、コショウ
Blanc de poulet au curry
手軽に買える鶏の胸肉を使って短時間でできるカレーです。胸肉は食べやすい大きさに切り分け、塩、コショウ、軽く小麦粉をまぶして、バターと油半々できれいな焼き色がつくように炒めておく。玉ネギ1個をみじん切りにし、ソトゥーズやフライパンに油をとって炒め、軽く色がついてきたらカレー粉を好みの量加える。しばらく炒めたら、液状生クリーム200ccを加えて混ぜ合わせる。沸騰してきたら鶏肉を加え、塩味を調え、きざんだコリアンダーの葉を散らす。薄く切ったマッシュルームを加えれば、ちょっとしたごちそうです。
Blanc de poulet frit
鶏の胸肉を細く切ってフライにすると、アントレというか素敵なおつまみになるだろう。胸肉は2センチ幅に縦に切り分ける。軽く塩、コショウ、おろしたパルメザンチーズ適量も振りかけて混ぜ合わせたら、いつものフライのごとく、小麦粉をまぶし、割りほぐした卵を通し、パン粉でおおって、高めの温度で揚げていくだけだ。パン粉にカレー粉少々やパプリカ粉少々を混ぜ入れておくのも悪くない。揚げ立てにライムをしぼりかけ、指でつまんで食べる。飲みものはビールも合うけれど、暑くなってきたらパスティスがおすすめ。
Cuisson en papillote
アルミホイルやクッキングペーパーで食材を包んだ包み焼きは、食材の柔らかさを保ち、ワインやハーブ、スパイスの味や香りも失われない素晴らしい調理法だから、大いに活用したい。鶏肉やウサギ肉だけでなく、タイ、スズキ、ヒラメ、真ダラ、サケ、サバ…、ほとんどの魚が包み焼きに向いている。タラ科の一種merlinのように身がこわれやすい魚にもうってつけ。魚に応じて、いろいろなソースやハーブをとり合わせたい。塩、コショウしてからシンプルに白ワイン、レモンをしぼりかけただけでもうまいものだ。今回はオーブンで焼いたけれど、蒸し器で蒸しても同じようにできる。