Canapés apéritifs
これから年末にかけて、忘年会やノエルなど家族や友人たちが集まって来る機会が増える。そんなとき、シャンペンやカクテルを飲みながらつまめるカナッペを何種類か用意してテーブルに並べると、パーティーの雰囲気がとたんに華やかになる。
パン屋でバゲットと、薄く切ってもらったライ麦パンを買ってくる。バゲットは1.5センチくらいの厚さに輪切りにする。
最初は、ノエルに欠かせないスモークサーモンのカナッペ。この台にはライ麦パンをいくつかに切り分けて使うことにした。ポマード状の生クリームにレモンの搾り汁少々を混ぜ入れてからパンに塗り、パンの形に合わせて切ったスモークサーモンをのせ、飾りは、ちょっとした辛さがうれしい紫玉ネギの薄切り、スモークサーモンと相性のいいアネットの葉がいいだろう。
薫製魚といえば白身魚のハドックもいい。これはバゲットを使うことにした。ハドックをバゲットの大きさに合わせてそぎ切りにし、ライムを搾りかけておく。まずフロマージュ・ブロンを塗り、薄く切ったトマト1枚をのせ、その上にハドックをそっと置き、パプリカ粉を散らし、飾りはライムの薄切りにすると彩りが鮮やかだ。
次は生ハム。バゲットにオリーブ油を塗り、こんがり焼いて皮をむいた赤ピーマン、その上に生ハムをのせる。それが極上のパルム産だったりしたら文句なし。これにはエスプレット産トウガラシ粉を振る。
811号のレシピでウサギのレバーのテリーヌを作る。それが面倒なら豚肉屋で出来合いのテリーヌを買ってくる。バゲットにこのテリーヌを押さえつけるようにしながらたっぷりと置き、コショウを振り、薄く切ったコルニションで飾る。
販のロックフォールペーストも便利だ。小さく切り分けたライ麦パンに薄くバターを塗り、その上にロックフォールペーストを塗り、クルミ半個を飾りにする。薄く切ったコンテチーズをのせたカナッペにも人気がある。下にキュウリの薄切りを敷いてもいいし、上に玉ネギをくたくたになるまで炒めたものをのせてもいい。
スーパーにオリーブのペースト、タプナードが並んでいるが、緑オリーブと黒オリーブと2種類ある。好みの方をバゲットに塗り、飾りは種抜きのオリーブとコリアンダーの葉がいいだろう。(真)
Quoi mettre sur des canapés?
カナッペに何をのせようか迷ったら、スーパーへ。フォワグラをはじめとする各種レバーペースト、各種テリーヌ、エジプト豆ペーストのフムスhoumous、小瓶入りイクラ、魚卵のペースト、タラマtarama、ナスのキャビアcaviar d’aubergines、北欧風ニシンの酢漬けrollmops、スモークサーモン、真ダラの肝の油漬けfoie de morue à l’huile、コンテなどカナッペ向きのチーズ、各種生ハムやソーシソン…と切りがないくらいだ。コルニションやレモン、チェリートマト、ハーブも揃えれば、飾りにもこと欠かない。
Pain pour les canapés
カナッペの台になるパンにも配慮したい。フォワグラには耳を切りとって三角形などに切り分けた食パンpain de mieを使うことが多い。ライ麦パンpain de seigleは、チーズやニシンの酢漬けなどに向いている。バゲットbaguetteはどんな食材にも合って便利だが、「tradition」などと呼ばれる味わい深いものがほしい。テリーヌやソーシソンには「ポワラーヌ」のような天然酵母パンpain au levainがベスト。とはいえ、多くのフランス人は、ノエルが近づくと登場する、カナッペ用の、細長い円筒形で薄切りにされたパンで済ます。