秋ジャガイモと根セロリのグラタンが冬らしい。 Gratin dauphinois


 ジャガイモのグラタンといえば、ドーフィネ地方のグラタンgratin dauphinoisが名高い。フランス中に行き渡っている一品で、肉や魚料理の付け合わせとして圧倒的な人気を誇っている。輪切りにしたジャガイモに生クリームソースを絡めてオーブンで焼くということは共通していても、ソースに溶き卵を加えたり、おろしチーズでおおったり、ベーコンを入れたり、ニンニク風味を付けたり、と各家庭それぞれ自慢の味がある。今回紹介するレシピはテレビの料理番組で覚えたものだけれど、冬らしく根セロリが入っている。
 シャルロット種のように煮くずれしにくいジャガイモを1キロ、皮をむき、よく洗ってから、4ミリの厚さの輪切りにする。いったん切ったら洗ってはいけない。グラタンに、大切なとろみをつけてくれるでんぷん質が流れてしまうからだ。根セロリ半玉は皮をむいてから二つに割り、ジャガイモ同様に薄く切る。
 鍋に液状の生クリーム1リットルをとり、皮をむいたニンニク4片、ブーケ・ガルニを加え、塩、コショウ。弱火にかけ、沸騰してきたら、まずセロリを入れる。5分経ったらジャガイモを加え、ジャガイモがくずれないようにことこと弱火で15分煮ていく。
 オーブンを140度に合わせて点火する。
 オーブン皿にまずジャガイモとセロリを均等になるように並べ、その上に、生クリームソースをヒタヒタになるように注ぐ。これを熱くなっているオーブンの中段に入れて、1時間30分の辛抱です。こんな風にじっくり焼くと、セロリやジャガイモが、おいしい生クリームのソースをたっぷり吸って、素晴らしい味になる。
 熱々をどーんと食卓に出したい。もちろん、ステーキやローストポークなどの肉料理に最高の付け合わせだけれど、これにミックスサラダをたっぷり添えれば、もう立派な一食になる。ワインはジュラやサヴォワ地方の白なら文句なし。(真)
ジャガイモ1キロ、根セロリ半玉、生クリーム1リットル、ニンニク4片、ブーケ・ガルニ、塩、コショウ


●ポム・ドーフィヌ
 ポム・ドーフィヌpommes dauphinesは、グラタン・ドーフィノワと名前が似ているが、マッシュポテトとシュー生地を混ぜて揚げたもの。ジャガイモ500グラムは皮をむいて四つ割りにし、柔らかくなるまでゆでてから、マッシャーを使って押しつぶす。ここへ同量のシュー生地を混ぜ入れ、ナツメグ少量をおろし入れ、塩、コショウで味を調える。スプーン2本を使って小さな団子の形にまとめて、熱めの油で揚げていく。ふっくらふくらんできれいな焼き色がついたらでき上がり。外側はカラッ、中はとろけそう。ローストビーフなどの付け合わせに最高。

●シュー生地
 シュー生地pate a chouxは思ったよりも簡単に作ることができる。バター75グラムを小さく切り分けて厚めの鍋に入れ、中火にかける。水250cc、塩ひとつまみを加える。シュークリームのようにデザートに使う場合は砂糖大さじ1杯も加える。木のヘラでかき混ぜていき、沸騰したら火から下ろす。ここで、ふるいにかけておいた小麦粉150グラムをいっきに加え、ヘラで素早く混ぜ合わせると、鍋からきれいにはがれて大きな団子状になる。これをサラダボールなどに移し、丁寧にわりほぐしておいた卵4個を4、5回に分けて加えていくのだが、均一になるまでよく混ぜ合わせてから、次の分量を加えるというのがコツ。仕上がりは柔らかめの粘土という固さになるだろう。これにコンテやグリュイエールなどのおろしチーズを混ぜ入れて小さめの団子にして、オーブンで焼いたものがグジェールで、ノエルなどのシャンペンの素敵なおつまみだ。

●マッシャー
 これさえあれば、自家製マッシュポテト作りも楽。ゆで上げたジャガイモをマッシャーでつぶが残らないようにつぶし、牛乳少々を加えて好みの固さにし、塩、コショウ、バター、ナツメグなどで味を調えるだけだ。