いつも奇妙キテレツな謳い文句の広告で驚かせてくれる駝鳥便。手ごろな値段で、しかも丁寧な仕事で有名な、頼もしい引越し屋さんで、読者の中にもお世話になった人は多いはず。アフリカのサバンナをタカタカとすばしっこく走り回る駝鳥が、引越し屋のイメージにぴったりということで付けられた名前もユニーク。
彼は、今年に入ってミニバスでの送迎等の仕事にトラバーユした。ミニバスも購入し、会社を創立しての再スタート。自称「口から生まれたような人間」だから、簡単なガイドをしながらの送迎は、彼の得意とするところだ。「運転好きやし、いろんな所に行けるし、今の仕事が楽しくてたまりまへん」という駝鳥さん。滑り出しは順調のようです。
でも、貧乏族の強い味方だった駝鳥便の引越しサービスがなくなると困ってしまう人も多いはず。「しゃあないで。引っ越し業は重労働なんや。俺もいつまでも力仕事できるわけやあらへん」
あらら、”21世紀の男”と自分を呼んで、元気に飛び回っていた駝鳥さんはどこへ行ったのやら。
「いや、21世紀の男とは自分の生き方を楽しんでいる人間をいうんやで。資本主義の洗礼を受けた世代やけど、儲けて会社を大きくする欲よりも、自分の好きなことをやっていきたい。これが21世紀のスタイルやんけ!」という彼。9月にお父さんになる駝鳥さんには、それなりの落ち着きが出てきました。
とはいうものの、「今、パリ瓦版お笑い新聞を作る計画をしてんねん。これでオヴニーに対抗するぞ。うっしっし」と相変わらず。オヴニーとしては隙を見せ られない状態だ。 (章)