歴史に翻弄されつつ育まれたポーランドの豊かな食。

bonpascher02 「ポーランド風サンドイッチの美味しい店があるよ」と聞いて訪れたのは、昔から何度も前を通っては気になっていた店。ポーランド人の母娘が切り盛りしている。

サンドイッチは、中に入れる具の種類や数によって4.3€~6€。オニオン、ゴマ、芥子の実からパンを選び、キャビアと呼ばれるペーストを1種または2種、最後にメインの具を決める。私はオニオンパンに、ナスのキャビアとキノコのキャビア、そして七面鳥のハムを選んで5.8€。ナスのキャビアはレモンとアネットが効いていて、酸味と清涼感が素晴らしい。キノコの方はフレッシュクリームの爽やかさと芥子の実の香ばしさで、意外なバランスの良さ。パンはややブリオッシュを思わせる軽さとオニオンの甘さで、そこに優しい味わいの七面鳥ハムに、甘酸っぱいポーランド風ピクルス、トマトにキュウリと前述のキャビアが合わさるともう至福。息つく間もなく完食した。七面鳥の代わりに、鶏レバーなら4.8€、タラマなら5€、ニシンなら5.1€、1番人気のパストラミなら同価格だ。

これらの具は全て量り売りしていて、キャビア類は32€~38€/kgで買える。鶏レバーを味見したところ、タマネギの甘みが強く出ていて後を引く上に、粗くつぶしてあるので食感も良い。ハム類も含め、惣菜屋としての利用もおすすめだ。デザート(全て3.3€)に選んだアプリコットとアーモンドのタルトは、煮詰めたアプリコットの深みのある味とアーモンドのまろやかさが絶妙だった。

他に、ポーランド家庭料理の代表とも言える、キャベツとキノコの蒸しギョウザpierogi、カモとビーフと米の入ったキャベツロールgalabki、ポーランド風シュークルートbigos(いずれも21€/kg)も、好きな量を自在に盛り合わせて店内で楽しめるので絶対に試したい。

隣国による侵攻や分割などの歴史のなかで、 ロシア料理、ドイツ、オーストリアなどゲルマン諸国の料理、ユダヤ料理の影響を受けつつ融合し生まれたポーランド料理は、それゆえに豊かで興味深いと、改めて実感した。(み)

 

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Adriana et Margot

Adresse : 14 rue des Goncourt, 75011 Paris
TEL : 01.4700.6450
アクセス : M° Goncourt
火〜木10h-19h(金土-19h30) 日月休