笑顔の花が咲く町の劇場。

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笑いがいっぱいのラ・フォンテーヌ寓話。4人の役者で熱演。

パリ11区に演劇の灯りをともし続けるAktéon Théâtreは、今年で創設30年。キャパが60人程度の小さな劇場だ。
古典から現代劇まで幅広いプログラムを用意するが、とりわけ子ども向け演目の充実には目を見張る。子ども向け作品は3ヵ月ごとに4~5作品を紹介。本劇場創作のオリジナルの劇ではなく、審査で選んだ外部のカンパニー作品を上演している。
筆者が鑑賞したのは、3月16日まで上演される『Les Fables de la Fontaine』。 言わずとしれた古典に、パリ北西郊外のボーシャンを本拠地とする子ども演劇カンパニー「En Compagnie d’Eos」が挑んでいた。
ラ・フォンテーヌ寓話は、フランスの小学生が学校で暗唱させられる鉄板作品。子どもによっては宿題である暗唱の苦い記憶と結びついているかもしれない。だがここではエネルギッシュなコメディ寸劇に生れ変わっていた。カラスと狐、アリとキリギリス、ウサギとカメなどの代表作19話を、4人の俳優がひとり約10役を引き受け、軽やかに演じてゆくのだ。衣装やかぶり物も楽しい。「ノリは吉本新喜劇とライバルかも…?」と、なんだか感慨深くもある。子どもたちはオーバーアクション気味の動物役者に喝采を送り、場内は笑いで一体感に包まれる。上演後はポスターのサイン会もあった。

この劇場の至近距離には、11月のテロで犠牲者を多く出したバタクラン劇場がある。今も劇場前にはメッセージや献花が絶えず、哀悼の雰囲気が残る。だがそのすぐ近くで、小さな劇場が笑顔の花を咲かせ続ける日常があることに少しほっとした。(瑞)

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Aktéon Théâtre

Adresse : 11 rue du Général-Blaise, 75011 Paris
TEL : 01.4338.7462
URL : www.akteon.fr
子ども向けスペクタクルは 大人9€ /子ども8€ 。主に水、土、日、バカンス時に 公演。時間はサイトで確認。人気につき予約は2日前くらいまでにした方がよい。 幼児から大人まで幅広いクラスを用意する演劇アトリエも実施。