黒ブダン、リンゴ、マッシュポテトの三拍子そろった味わい。

plat アシ・パルマンティエは、あらかじめ火を通したひき肉をマッシュポテトで覆ってオーブンで焼いた料理だが、ひき肉のかわりに黒ブダンの中身を入れて焼いてみた。その黒ブダン、肉屋で黒くとぐろを巻いているものを切り分けてもらうのだが、4人分で400グラムほしいところだ。

 まずマッシュポテト作り。皮をむいたジャガイモを切り分けて塩ゆでする。ジャガイモがすっかり柔らかくなったら、水を捨て、マッシャーを使ってきめ細かくなるまで押しつぶし、バターを大さじ4杯ほど混ぜ入れる。塩、コショウで味を調え、ナツメグをおろして加える。

 リンゴは黒ブダンと相性がいい。皮をむき、四つ割りにして芯をとり、1センチくらいの厚さに切り分ける。フライパンにバターをとり、強めの火でリンゴに軽く焼き色がつくまで炒めたら、あらかじめバターを塗っておいた、あまり大きくない深めのオーブン用の型に敷く。

 黒ブダンは縦に切り分けて中身をとり出し、皮は捨てる。フライパンにバターをとって中弱火にかけ、まず玉ネギを炒める。透き通ってきたら、ブダンの中身を加え、木のへらで混ぜ合わせながら、グツグツッといってくるまで火を通す。コショウ少々を振ってから、リンゴの上に敷く。その上にマッシュポテトを置き、厚さが同じになるようにならし、おろしたエマンタールを振りかけ、180度で熱くなっているオーブンに入れる。15分から20分くらいで軽く焼き色がついてきたらでき上がり。

 黒ブダンの外見で尻込みしてしまう人もこれなら大丈夫で、リンゴの甘酸っぱさ、マッシュポテトの柔らかな味わいがブダンの風味と溶け合い、焼けたチーズの香りも加わって、おかわり間違いなしです。マスタードを忘れずに添えたい。

 ワインは軽めで上品なロワール産の赤でもいいし、シャルドネー種のブドウから作られる白も合いそうだ。(真)

4人分:黒ブダン400g、ジャガイモ500g、リンゴ3個、玉ネギ2個、バター大さじ4杯+2杯、おろしたエマンタール適量、塩、コショウ。

Boudin noir
cui01 豚肉屋でブダン・ノワールが、ゆで上げられたばかりなのか湯気を上げているながめは、晩秋から冬にかけての風物詩。1人前ずつソーセージの形をしているものもあるが、長いとぐろ形なら、たとえば「4人分 pour 4 personnes!」と頼んで、そのとぐろから必要な長さ(一人分15センチくらい)を切りとってもらう。黒ブダンは、豚の血と脂、玉ネギに、塩、コショウしさまざまな香りを付けて腸に詰めたもので、パリでは血、脂、一度火を通した玉ネギが3分の1ずつ入っているのが一般的。中にはリンゴ入りもある。

Boudin noir grillé
cui02 黒ブダンはキロ15ユーロ前後と安いだけでなく、さっと焼くだけでもうまい手軽な食材だ。
 とぐろから切りとってもらったブダンなら、人数分に切り分ける。皮が破裂しないように、先が細い楊子などで、適当な間隔をおいて何カ所か穴をあける。フォークだと穴がくっつきすぎることになり、逆に皮が破れやすくなるので避けた方がいい。フライパンにバターをとり中火にかける。バターが溶けたらブダンを入れる。ふたをして10分ほど、芯まで熱くなるように焼いていくのだが、ときどき転がして均等に焼き色がつくようにしたい。付け合わせはやはりマッシュポテト。