ピペラードはピーマンの甘さが決め手。というわけで、今回のレシピではいろんな色のピーマンを使ったけれど、ボクは赤ピーマンだけで作ることが多い。ピーマンは二つに割って、種を白い部分ごと切り取るようにして除き、せん切り。トマトは、湯むきし、四つに割ってから種の部分をとり除き、あらいみじん切り。タマネギはざくざくっとみじん切り。ニンニクは押しつぶしてから薄く小口に切る。
厚鍋にオリーブ油をたっぷりととり、中火でタマネギを軽く色がつくまで炒める。次にトマト、ピーマン、ニンニクを加え、ぐつぐつっといってきたら火を弱火に落とす。軽く塩、コショウし、あったらやはりバスク地方のエスプレット産唐辛子を好みの量加える。ピーマンは焦げつきやすいので、木のヘラで終始混ぜ合わせながら、気長に40分ほど炒め煮していく。フタをしない方が水っぽくならずにおいしくできる。全体がくたくたっとラタトゥイユ状になってきたら、塩、コショウで味を調えれば完成。
さてこのピペラード、熱いままでも、冷めてもおいしい。熱々だったら、さっと焼いたり炒めた魚やトリ肉の付け合わせにすると、ソースがわりにもなるし最高。バスク風なら、一人当たり2個の卵を割りほぐしてふつふついっているピペラードに流し込み、半熟状態になったら皿に盛りつけ混ぜ混ぜしながら味わう。またピペラードをオーブン皿に移し 、バイヨンヌ産の生ハムの薄切りを何枚かのせて、オーブンの上火で生ハムがカリッとするまで焼くのもうまい。