BLOG : 小沢君江通信

ブルキニ是非論。

シャルリ・エブド(16-8-31)「ブルキニ:いも袋で左派団結」 8月5日、カンヌ市長が発令した海岸でのブルキニ禁止条例を、コンセイユデタ(国務院)は8月26日、「ブルキニの禁止条例は人間の基本的自由の侵害」とし、この条例を凍結状態にしたが、ブルキニ賛否論は衰えず尾をひきそう。 海岸でトップレスでいようが...

マクロンは、やっぱり普通の政治家ではなかった。

シャルリ・エブド(16-9 -7)「右でも左でもないエマニュエル。キミはだれ?」* 前ブログで書いた、ブリジット・マクロン夫人が「彼より25歳年上で、彼の高校時代のフランス語の教師だった」という個所に驚いた読者もいたのでは。現在、彼女は63歳、彼は38歳。彼の両親は2人とも医者。流星のごとく現れ、可愛がってくれ...

花形マクロン経済相が 大統領を裏切り辞任。

ル・パリジャン紙(16-8-30)「彼はなぜ飛び出すのか」 4年前、オランド大統領は若干36歳のエマニュエル・マクロンを大統領府副長官にし、息子のように育て上げ2014年に経済相に抜擢した。たしかにハンサムで頭が切れ、財政に強いマクロンはロスチャイルド銀行の幹部だっただけに、数種の「マクロン法」と呼ばれる自由経...

「フランスのイスラーム」を築くために。

シャルリ・エブド(2016-8-24)「バカンス帰り、"しまった、戸棚にカマンベールを入れておいたのを忘れてた"」 7月、ニース海岸でのトラック暴走テロ(85人死亡)、ノルマンディーの教会での高齢神父の斬首テロと、〈イスラム国〉のジハーディスト戦士による新たなテロの刻印を押されたフランス。これ以上フランスを、蛮...

ジハーディストが教会で司祭を斬首。

7月14 日花火の夜、ニースのプロムナード・デザングレで84人(負傷者200人以上)の死者を出したトラック暴走テロの衝撃から国民が抜けきらない12日後の26日、ノルマンディーのルーアン近くの小さな町サン・テチエンヌ・デュ・ルヴレ教会で朝のミサ中に2人のジハーディストが教会に侵入し、86歳のジャック・アメル司祭ほ...

サッチャーに次ぐ英国女性首相:テリーザ・メイ新首相。

 英国人は6月23日の国民投票(51.9 %)で欧州連合離脱を決め、キャメロン首相は国民に見放されて無念の辞職。後任は「Leave離脱」派の先頭に立って、見境もなく欧州連合の悪口を吐き続けた前ロンドン市長ボリス・ジョンソンではなかった。彼は次期首相の座を狙っているのだと誰もが思っていた。ところが次期首相を選ぶ段になって...

大統領の理髪料は1カ月1万ユーロ!

 このことが7月14日の前日にメディアがデカデカとテレビのニュースでも公表。つまりエリゼ宮内部での大統領の理髪代までが大きな話題に(サルコジ大統領はメーキャップ代に月8千ユーロかかっていたとか)。1万ユーロというと、約118万円。軍隊行進後、大統領の後姿を見たけれど、頂点が楕円形にはげかかっていて髪の長さは1センチくら...

「第2の左翼」を生んだミシェル・ロカールの死。

 戦後のフランスでもう一つの左翼の道を目指したミシェル・ロカールが、7月2日、癌のため85歳で亡くなった。父イヴ・ロカールは高名な科学者でフランスの原子爆弾開発の先駆者。プロテスタントのミシェル・ロカールは青年時代のボーイスカウトの後、ジョレスの後継者の一人、ギー・モレが主導するSFIO(労働インターナショナル...

やっぱり英国はEUから出ていく?

L'OBS(16-4/21-27 )「バイバイ、イングランド」 To be or not to be と同じく「アウト」or「イン」、ブレキシット(離脱)派と残留派が2年間の陣痛の果て、ついに6月23日の国民投票で「Leave」(離脱)票が51.9%を占め、43年間のEU共存体制が破綻した。欧州連合史初めての脱退だ...

イスラム教徒がプロテスタントに改宗。

ドイツのメルケル首相の人道的配慮により、昨年以来、百万人にのぼるイラクやシリア、アフガニスタンからのムスリム難民がドイツに押し寄せている。難民受入れに対する右翼勢力の排斥感情の高まりのなかで、難民の間に意外なことが起きている。ル・モンド紙(16-6-7)が1頁にわたり「その後の信仰」と題して、ストゥットガルトを始め、各...