BLOG : 小沢君江通信

協議離婚の簡略化。

©La Croix 今日、「離婚」は、婚姻者の半分、それも再婚者の離婚も入れれば1人が2回か3回再婚と離婚を繰り返していることになる。離婚の半数は協議離婚(12万件の離婚のうち協議離婚は5万6千件)で終っているので、家庭裁判所の過剰飽和状態は想像するまでもない。これまでは協議離婚でさえ、申請から成立するまでに4...

代議員のセクハラ・スキャンダル

シャルリ・エブド(16-5-18)「女たちは何を考えてるのかね」 5月9日付け情報サイト、メディアパールと国営ラジオ、フランス・アンテールのインタビューで8人の女性政治家や秘書らが欧州緑の党議員、それも国民議会副議長ドゥニ・ボーパン(54)によるセクハラ被害を証言したことで、国会のオフィスや廊下、エレベーターの...

21 世紀のジャンヌ・ダルクには誰がなる?

5月8日、オルレアンでのジャンヌ・ダルク祭にマクロン経済相。Guillaume SOUVANT/AFP(Le Monde : 16-5-10) 銀行家から政治家になりつつあるエマニュエル・マクロンはまだ一度も代議員になっていないが、まだ四十前。2、30年に1人くらいしか出てこない稀な人物とみてもいいのかもしれな...

左右二大政党制の終わり?

L'0BS(16-3-3/9)「2017年秘密計画:ロケット・マクロン」 オランド内閣で最年少のエマニュエル・マクロン経済相は、若くて(38歳)ハンサムで、ロスチャイルド銀行幹部だっただけに、考えていることをバリバリ実行してしまう。聖なる休息の日、日曜の営業など、フランスでは考えられなかったのにシャンゼリゼのデ...

Nuit debout(立ち上がりの夜)

3月に全国で「労働法改正案撤回」のデモが何度もくり返され、3月31日の全国デモを引き継ぐ集会かと思いきや、昨年の多発テロの思い出が集中するレピュブリック広場で「ニュイ・ドゥブー」集会が4月9日から毎晩続いている。仕掛人は、15人ほどの左翼活動家や経済研究家、NGOボランティアたち。「ニュイ・ドゥブー」は数日のうちに、リ...

「ピュディック」モード。

マーク&スペンサーの「ブルキニ・コレクション」 プレタの大御所 H & S がニューコレクション〈ピュディック(恥じらい)〉というニューラインを発表した(16-3-29付ル・パリジャン紙)。国内のムスリム人口だけでなく、中東・東洋からパリにショッピングに来るムスリム系女性観光客が増えているなかで、彼女ら...

教会売ります。

 聖職者たちの小児性愛疑惑が問題になっているからではないけれど、日曜日のミサに行くキリスト教徒が激減するだけでなく、新生児の洗礼はもちろん、教会での結婚式も行われなくなっている。それに比例して神父になろうとする若者も少なくなっている。最近、南仏のある村の教会で黒い肌の神父さんがミサを執り行い、信者たちがきょとんとしてい...

仏版『スポットライト』は可能か?

Charlie Hebdo(16-3-23):「シャルリ・エブドが言ってたろう」「宗教はうんざりすることばかり」 現在、公開されているトム・マッカーシー監督作『スポットライト 世紀のスクープ』(2016 年アカデミー賞)は、2002年にボストン司教区の80人ほどの聖職者による小児性愛(ペドフィリア)疑惑に関し2...

家庭内暴力地獄。

家族・児童・女性の権利省提供。 62歳の妻ジャクリーヌ・ソヴァージュさんは47年間、夫の家庭内暴力(DV)を受け続け、2012年、猟銃で夫の背中を三発撃って殺害したことで15年12月、控訴審は、娘2人が母の正当防衛を主張したにもかかわらず、被告に殺人罪として懲役10年の判決を確定した。以来、DV被害者団体や女性...

病院でのライシテは可能か。

この写真は、パリ郊外ヴィルヌーヴのサンジョルジュ国立病院入口に掲示された説明文。「ここは公立病院です。ライシテ(政教分離)の中立性を守る空間です。外見や衣服が何ら宗教色を表すことのないようにお願いします」 フランスで病気になれば、宗教に関係なく治療を受けられ、出産もできる。ところがイスラム教徒の要求は、病院側で...