BLOG : 小沢君江通信

Boucler la boucle(新規まき直し)77

〈boucler〉は「(バックやバックル)を締める」で〈boucle〉は「バックル、輪」のこと。〈Boucler la boucle〉は「一周の出発点に戻る」ことで、「新規にやり直す」こと。日本語でいう「新規蒔き直し」は畑に種を蒔くことからやり直すことだが、「新規巻き直し」というのはネジを巻くのと勘違いして「新たに気合...

Donner sa langue au chat(さじを投げる)76

17世紀の作家セヴィニエ夫人の時代は「さじを投げる」ことを〈Jeter sa langue au chien〉(犬に舌を投げる) といったのだが、どうして犬ではなくネコになったのかというと、ジョルジュ・サンドが〈Mettre quelque chose dans l'oreille du chat〉(ネコの耳に何かをさ...

首相とペニコー労働相が新労働法を発表

8月31日マティニョンでペニコー労働相とフィリップ首相。©Jacques Witt/ SIPA-AFP 前政権以来、くすぶっていた労働法改正問題に決着をつけるため、マクロン大統領は、オルドナンス(行政命令)による労働法改正を可能にする法律を6月21日、議会で成立させた。8月31日、フィリップ首相とペニコー新労働...

取っ替え引っ替え変わる初等教育制度

「ブランケー教育相による小学校再編策」(L'0BS : 17-8-24/30) 通学日数が4日制と4日半制の二重構造 政権が変わるごとに新しい教育相が斬新な政策を打ち出す。前オランド政権のペイヨン教育相は、初等教育(小学校)において、以前は休みだった水曜日午前中を登校日とした。だがマクロン政権のブランケー新教...

L’argent n’a pas d’odeur(金は無臭)74

小説や映画に出てきそうな文句だが、パリの公衆トイレの歴史から入っていくほかない。今はモダンなデザインの無料トイレが広場にあるけれど、その前のカタツムリ型の男性対象のヴェスパジエンヌは2010年10月まで存在していた。紀元1世紀前、ローマ皇帝ウェスパジアヌスは、街頭トイレの汲取税をもうけたが息子ティトゥスが反対したので、...

Casser sa pipe(死ぬ)73

この表現の由来は17世紀にのぼり、ナポレオン戦争中に負傷兵を手術しようにも麻酔もできず、軍医は負傷兵に素焼のパイプをくわえさせたが、あまりの痛さでパイプが落ち破損したという逸話から来ているという。...

Avoir le ballon(俗語:妊娠している)72

〈フランス語の表現〉は俗語・通俗的表現を紹介している。〈ballon〉には「ボール、バルーングラス、刑務所」など色々な意味があり、カフェで〈un ballon de rouge〉といえば、「赤ワイン一杯」、〈Aller au ballon / sortir du ballon〉 「ムショに行く、出所する」、〈Elle ...

Avoir les pieds en compote(足が痛い)71

中世時代から伝わるcompote(コンポート:果物のシロップ煮)は、ぐちゃぐちゃに煮られるので、〈Avoir les pieds/jambes en compote〉「足、脚が痛い」、〈Avoir le visage en compote〉「殴られて顔が腫れ上がる、黒青あざになる」、〈Réduire .... en c...

Avoir un chat dans la gorge(のどが詰まる)70

のどにネコが入り込んで、自分の毛が絡まりじたばたしているシーンを思えばいい。粘液状の凝固した牛乳の塊がのどに詰まったときのように、はっきり声が出ない状態をいう。でもどうしてネコなのかというと、屑糸や凝乳を〈maton〉と言い、大きなネコや情夫を〈matou〉とも言うので、この2語の意味と語呂を合わせた表現だという説もあ...